人生初の彼女と一度だけキスをしたが、たった1ヶ月でフラれてしまった20歳のダメダメ大学生・木ノ下和也は、傷心のあまり"ある方法"を使って、女の子とデートをすることに。とびきりの美少女との出会いをきっかけに、1人の大学生の青春が輝きだす様子を描いたラブコメディー、TVアニメ「彼女、お借りします」(かのかり)が7月よりAT-Xほかで放送中。今回はヒロインの1人、超積極的な妹系アイドル彼女・更科瑠夏を演じる東山奈央にインタビューを行い、キャラクターの魅力などを聞いた。
――瑠夏を演じる際に意識したのはどんなことですか?
「主人公の和也とヒロインの千鶴が最初から結構いい感じなので、瑠夏はハンデがあるスタートなんです。ちょっと切ないポジションではあるんですが、妹系アイドルの"レンカノ"としてすごく元気いっぱいに、彼女が出てくると作品のテンションもグッと上がるような感じに、なっていけばいいなと思っていました」
――ただ、心の中はすごく繊細で、実はいっぱい悩んでつらい思いもしてきている子なんですよね。
「そうなんです。パッと見はかなり押しが強くて、猪突猛進な印象なんですけどね」
――そういう中身のギャップがあると、演じるのも難しかったのでは?
「瑠夏みたいな女子にワーッと来られたら、大体の男の子は最初引いちゃうんじゃないかと思ったので、そこをカワイイと思ってもらえるにはどうしたらいいか...というのは考えながらお芝居しました。ただ明るいだけではなく、実はいろいろなバックボーンがあって、そこも含めて守ってあげたくなるようなキャラになればいいなって」
――そんな瑠夏だからつい応援したくなるのか、彼女の人気はすごいですよね。
「原作を読んだ時は、瑠夏みたいな妹系よりセクシーで色気があるキャラクターに人気が集まるのかなと思ったんです。でも、原作の読者さんの瑠夏ちゃん人気が高いというのを聞いて、すごく嬉しかったです。私にとっても"わが子"のような存在なので、愛されてほしいし、カワイイって言ってもらえると幸せです」
――瑠夏に共感する部分はありましたか?
「え、なんで?っていうのはほとんどなくて、全体的に共感できました。後に引けない気持ちや振り向いてもらえないもどかしさ、どうしたらいいの!?って、ちょっとパニックになってしまう感じもすごく分かります」
――では、逆にご自身と違うところは?
「押しの強さ(笑)。瑠夏は気持ちが行動に直結するのが、すごいなって思います。私はあんなふうに絶対行けない。瑠夏の勢いが100だとしたら、自分は10くらいかな。完全に"待ち"のタイプなので、演じる時はエンジンをガッと入れないといけないところがあって、割とパワーが要りました」
――最後に、東山さんは今年声優デビュー10周年のアニバーサリーイヤーですが、ここまで活動してきての感想はいかがですか?
「昔から『趣味は何?』と聞かれたらいつも『仕事です』って答えていたくらい、私はずっと仕事が好きで、仕事のことばかり考えているんです。本当に仕事が好きで好きで、毎日その現場に行けることが、ふと我に返るとすごいことだなって思う瞬間もあります。もちろん声優さんは大変なお仕事だし、軽々しくお勧めできる職業ではないんですけど、今の自分の毎日はすごく充実している。これからも長く続けていけたらいいなと思います。個人の音楽活動も、最近は自分で作詞作曲をするのがだんだん楽しくなってきて。毎回、試行錯誤しているのですが、これだー!っていうメロディーと歌詞に出会えた時は、達成感がものすごいし、とっても楽しいです」
文=川倉由起子 撮影=草場雄介
放送情報
彼女、お借りします
放送日時:2020年8月30日(日)23:00~
※毎週(日)23:00~ほか
チャンネル:アニメシアターX(AT-X)
※放送スケジュールは変更になる場合があります
<雑誌情報>
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