石田彰の声とL・ディカプリオイ・ジュンギらの演技が見せるマリアージュ!

写真左から、石田彰、レオナルド・ディカプリオ
写真左から、石田彰、レオナルド・ディカプリオ

石田彰は「石田ボイス」とも呼ばれる甘く艶っぽい声で知られ、『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』の猗窩座役と聞いてアニメファン以外にもピンと来る人が多いであろう、数々の作品に出演する人気声優だ。「新世紀エヴァンゲリオン」の渚カヲルのような、どこかミステリアスで影のある美少年役が持ち味であるが、「銀魂」ではとぼけた天然キャラぶりを見せる桂小太郎を、そして「昭和元禄落語心中」では落語も披露。昭和最後の大名人・有楽亭八雲の前座時代から大名人に至るまでの、芸が深まっていく人生を見事に演じ分けてみせた。

TITANIC (C) 1997 Twentieth Century Fox Film Corporation and Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

そんな「石田ボイス」を堪能できるのはアニメだけではない。洋画の吹き替えも数え切れないほどの作品に参加しているが、その中でもDVD未収録の幻の音源といわれているのが、2003年に日本テレビ系「金曜ロードショー」で放送された『タイタニック』だ。アカデミー賞作品賞ほか、計11部門を受賞した同作は、ジェームズ・キャメロン監督がレオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレットを迎えて、20世紀最大の海難事故を背景に描き出した悲恋のラブストーリー。石田は愛する人を守るために過酷な運命に立ち向かう主人公・ジャックを、情熱的なセリフ回しで演じてみせた。

The Beach (C) 2000 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

『タイタニック』が空前の大ヒットを記録し、押しも押されもせぬスーパースターとなったディカプリオが1年の休養期間の後、数あるオファーの中から選んだ作品が『ザ・ビーチ』だ。当時、『トレインスポッティング』などで気鋭の監督として注目を集めていた、ダニー・ボイルが手掛けた本作。地上の楽園へのあこがれを抱いてタイにやって来た青年が、やがてその楽園の終焉を目の当たりにする姿を描き出す。この作品も石田がディカプリオのセリフを吹き替えた、2003年の「金曜ロードショー」で放送された日本語版が存在し、こちらもDVD未収録となっている。

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一方、2012年の『クロニクル』に主演し、"ディカプリオの再来"として一躍注目の俳優となったデイン・デハーン。彼は2014年の大作『アメイジング・スパイダーマン2』で主人公の友人、ハリー・オズボーンを演じることになった。そんな彼の吹き替えを担当したのも石田だ。ミステリアスで影のある役は、まさに石田の十八番ともいうべき役柄。鬱屈した思いを抱える彼は、やがてスパイダーマンと敵対する悪役、グリーン・ゴブリンへと闇落ちしてしまう。同作では、そんな石田の狂気の演技を堪能できる。

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また、石田の当たり役としては、韓流スターのイ・ジュンギの吹き替えなども挙げられる。石田が初めてイ・ジュンギの吹き替えを担当したのは、彼を一躍トップスターの座に就けた『王の男』からだ。16世紀の韓国の宮廷を舞台に、固い絆で結ばれた2人の旅芸人の愛と運命を描く同作で、イ・ジュンギが演じるのは旅芸人の女形・コンギル。この役柄に、石田の中性的な声が非常にハマっていて、全編にわたって妖艶な魅力と、ほのかなもの悲しさを放っている。

大ヒット作『タイタニック』やCS初放送となる『ザ・ビーチ』など、これらの吹き替え作品は、12月にムービープラスで放送される「日曜吹替シアター 石田彰SP」で見ることができる。声優・石田彰のアニメとはひと味違う、吹き替えならではの演技と声を堪能してほしい。

文=壬生智裕

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放送情報

日曜吹替シアター 石田彰SP
放送日時:2020年12月6日(日)21:00~ほか
チャンネル:ムービープラス
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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