山口乃々華が女子高生となってオーディション経験を活かした青春ストーリーに挑む！

俳優・寺脇康文とお笑いコンビ・ドランクドラゴンの塚地武雅が、多彩な女性ゲストを迎えて繰り広げる即興ミュージカル『あなたと作る～etude The 美4』が2020年10月に行われた。タイトルにある「Etude(エチュード)」は、その場で与えられるお題を基にアドリブで演技をするという「即興劇」、「美4」は、秋元才加、内田真礼、早川聖来(乃木坂46)、山口乃々華(公演当時E-girls)の4人をそれぞれ意味している。生配信を見ている視聴者から挙げられる「名前」「職業」「口ぐせ」「特技」というゲストが演じる役柄を構成する4つの設定を、即反映するといったオンラインならではの試みにも挑戦した本作が、TBSチャンネル1で1月と2月に放送される。今回は、山口乃々華をゲストに迎えた公演の模様をレポートする。

寺脇、塚地、山口が熱唱する絢香×コブクロによるヒット曲「WINDING ROAD」で幕を開けた。これまでの3公演に続き、ピアノ演奏は河内肇が担当。公演を通して歌い続けてきたこともあり、伸び伸びとしたボーカルを聴かせる寺脇と塚地。2人とのコラボレーションについて、山口は「一声出した後も震えましたけど、すごく楽しい雰囲気で歌うことができて、お2人とも目を合わせてくださるので安心していました」と笑顔に。「今までの女性ゲストの中で一番ノって歌っていましたよ」と塚地に褒められ、嬉しそうな山口。今までの公演を全て視聴したという彼女に感想を聞くと「第1回目の秋元才加さんの時は、まだ自分の公演まで2日あると思って見ていたんですけど、どんどん緊張してきちゃって。一緒に立って歌いながら見ていました。寝転がって見ている場合じゃないって」と心境の変化を明かした。

続く、エチュードについての説明では、寺脇が内田真礼をゲストに迎えての公演で披露したアニメ「はじめ人間ギャートルズ」のキャラクター、ドテチンのモノマネによる喜怒哀楽の表現を再現。エチュードの経験を聞かれた山口は「今回のお仕事が決まってから、よく通っている演劇スクールでチャレンジしました」と、今回のステージに懸ける意気込みが伝わってくるエピソードを紹介した。そして、山口が演じることになる役柄の「名前」「職業」「口ぐせ」「特技」の視聴者からの募集をスタート。山口は口ぐせを聞かれ、「私ですか？何だろう...」と考え始めたところで、塚地に「それが口ぐせかもしれない」と指摘され、「『私ですか？』『本当ですか？』『なるほど』はよく言ってしまいます」と納得した様子。また、高校時代からモデルやパフォーマーとして活躍していたため、青春や学園生活に憧れがあることも告白した。

4つの要素を決める手がかりとなる、山口のプロフィールを紹介しながらのトークコーナーでは、3歳から小学4年生までクラシックバレエを習っていたということで、記憶を頼りにしながらいくつかのポーズをエレガントに披露。2007年から小学生向け学年誌の読者モデルとして活動を始めた山口は、ダンススクールに通いながらスキルを磨く中で、2011年に現在所属している事務所のオーディションに合格し、2012年よりE-girlsとしての活動をスタートさせた。いくつものオーディションを経験しているという山口の話を受け、寺脇が「我々もいろんなオーディションを受けたので、その気持ちはよく分かります。3人の共通点にはオーディションがあるね」とうなずいた。2020年には映画『私がモテてどうすんだ』で主人公・芹沼花依を富田望生と2人1役で演じるなど、女優としても活躍していることも紹介された。

そんな山口のパーソナリティーを踏まえた「名前」「職業」「口ぐせ」「特技」の案が、視聴者から続々と到着。寺脇から憧れの名前を聞かれた山口は、少女マンガ「ときめきトゥナイト」の主人公・江藤蘭世を挙げ、「蘭世には1回なってみたかったです」と笑顔を浮かべた。職業には「ダンスのトレーナー」「ダンサー兼振付師」「ダンス部部長」といった、山口自身に近い職業のほかにも、「消防士」「ドッグトレーナー」などの案も寄せられた。名前は「キャサリン」「まな」「れん」「ひとみ」のほか、視聴者が自分に付けたかった芸名という「森崎ゆこ」なども。特技は「マジック」などのほかにも、山口が実際にやっているというヨガに合わせて「ヨガのポーズ」も挙がった。また、「変顔」「早口言葉」「クレヨンしんちゃんのモノマネ」については山口がその都度、実演するシーンも。口ぐせは「てゆーか」「私ですか」「私のいう通り」や、E-girlsメンバーもよく使っているという「かわちー」などもピックアップされた。

これらの案を参考にして、「私ですか？」が口ぐせで、変顔が得意なオーディションを受けに行く高校生・森崎ゆこ、というキャラクターが決定。この設定を基に、寺脇と塚地が演じる役を決め、エチュードが作り上げられていく。誰もが先を予想できない物語が舞台上でどんな結末を迎えたのか。小道具を使った山口のアドリブが胸を打つ、『あなたと作る～etude The 美4』の最後を飾るにふさわしい、友情と感動の青春ストーリーは見逃せない。

文＝中村実香

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