2025年の大河ドラマへの出演が決まった中村隼人、歌舞伎界のプリンスが「気絶」で見せる泰然さ!

原作は、幡大介による長編時代小説シリーズ。制作統括を務める内藤槇介プロデューサーは、原作小説を読んで、「はちゃめちゃな設定ながら、きちんとしたうんちく、時代考証がある"新たな時代劇"である」と感じたといい、「これを映像化したらどうなるのだろう?」という思いからドラマ化を企画した。また卯之吉のキャスティングについても「三味線や日舞などの所作が重要な役なので、自分が起用されたと思う」とインタビューなどで自己分析している隼人。劇中でも、彼の持つ"はんなり"とした品の良さ、歌舞伎役者として身につけた完璧な所作を見せるからこそ、卯之吉の周囲の人間が「一流の人間であるに違いない」という勘違いを招き、それが笑いにつながっていく。

本作で何より見どころとなるのが、激しい捕物シーンにおける卯之吉の"気絶シーン"だろう。なんとかしようと刀に手をかけるが、恐怖のあまり立ったまま気絶してしまう。しかし相手からすると、まったく動こうともしない卯之吉の"泰然とした姿"に、何か策があるのではないかと深読みさせられてしまうさまがおかしみを誘う。その間に、秘密に雇われた卯之吉の用心棒の水谷弥五郎(村田雄浩)や、鬼姫の愛称で恐れられる美鈴(新川優愛)たちが相手を斬りつける。そしてすべてが終わった後に、太鼓持ちの銀八(石井正則)が後ろから「起きてくださいよ、旦那...!」と囁くと、ハッと我に返った卯之吉が、周囲に倒れる敵を見て「これは...?」。そして卯之吉に心酔する一家の親分、荒海ノ三右衛門(渡辺いっけい)は、まさか卯之吉が気絶していたとは思わずに「さすが、旦那だ!」と惚れ惚れとした様子で言う...。

そんなお約束のシーンについて、隼人も「いくつものレパートリーを用意して工夫しているのでお楽しみに」と語っている。今回の卯之吉はどんな"気絶"をしているのだろうと見比べるのも楽しみのひとつだ。

二代目中村錦之助を父に持ち、次世代を担う花形として、「義経千本桜」といった古典歌舞伎から、スーパー歌舞伎II 「ワンピース」新作歌舞伎「NARUTO-ナルト-」といった新作歌舞伎まで縦横無尽の活躍を見せる隼人。そんな彼が見せる、"最弱でありながら最強"という異色のヒーロー像に注目したい。

文=壬生智裕

この記事の全ての画像を見る

放送情報【スカパー!】

大富豪同心(主演:中村隼人)
放送日時:9月5日(木)09:00~ほか
※毎週(月)~(金)9:00放送
放送チャンネル:時代劇専門チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります

詳しくはこちら

キャンペーンバナー

関連記事

記事の画像

記事に関するワード

関連人物