多額の融資を受けながらも一風堂の再建計画が進まない中で爆破テロが起こり、銀行の打撃を避けるためにも追加融資をすべきだと強く主張する二戸(高嶋)と企業努力がないなら、さらに銀行の傷口を広げることになりかねないという板東(織田)は激しい対立を繰り広げる。そんな中、3年前に一風堂の蒲田店をオープンするに当たって商店街の反対運動が激化し、リーダーだった文具店の店主が自殺したという過去を知った板東は部下を伴い、白水銀行の蒲田支店を訪ね、商店街の人から当時の話を聞き出していく。過去を掘り返す板東の動きを疎ましく思い、憎しみを露わにする二戸と怒りを抑えて冷静に自分の意見を述べる板東。織田と高嶋が向かい合い、無言でバチバチに火花を散らすバトル演技は迫力たっぷりである。
■追い詰められる板東。銀行の闇とテロの真犯人の意図とは?
味方である融資部の田丸に"ネクタイを緩めている方が似合う銀行員は珍しい"と言われる板東だが、そのスタイルは置かれた立場の息苦しさを象徴していると言ってもいいかもしれない。一風堂の追加融資に首を縦に振らないことで二戸からは嫌がらせをされ、警視庁捜査一課の野猿(板尾創路)から黄(瀬戸)にまつわることなどで何度も話を聞かれ、一風堂の経営体制に疑問を抱いている財務部長、友部(石黒賢)からは相談を受け、板東は自身の信念と渦巻く人間関係の間で葛藤する。過去に大規模なリストラをしたことで恨みも買っている一風堂のテロ事件の犯人は警察に追われる黄なのか?二戸はなぜ、そんなに執拗に一風堂再建にこだわるのか?苦悩のヒーローを演じた織田の内面の熱さが伝わる表情、最終話までわからない物語の顛末がじっくり味わえるドラマだ。
文=山本弘子
放送情報【スカパー!】
連続ドラマW 株価暴落 #1~5(全5話)
放送日時:11月22日(金)21:00~
放送チャンネル:WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽
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