有村架純坂口健太郎が醸し出すリアルな日常感...岡田惠和脚本で紡ぎ出される奇跡のような名シーン

Netflixシリーズ「さよならのつづき」
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有村といえば、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」(2017年)をはじめ近年の岡田惠和作品に欠かせない存在。そして「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」(2016年)で顔を合わせて以来、これが4度目の共演となる有村と坂口という安定感抜群のタッグで、完全オリジナルストーリーが展開する。

脚本開発にも、入念なリサーチとロケハンが重ねられた。岡田氏は有村と坂口の意見を取り入れながら脚本を執筆したという。"あて書き"であることは言うまでもなく、2人が何に疑問を持ち、どこが演じづらいと感じたかを聞き、それを積極的に反映していった。こうして、1年半もの時間をかけて脚本が完成した。

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それだけに、作品に漂うさえ子と成瀬の空気感は驚くほどリアル。偶然にも通勤電車が同じだった2人は列車内で会話を重ね、距離を縮めていくのだが、「菅原さんは何でコーヒーの会社に勤めようと思ったんですか?」と成瀬が問えば、「長いですけどいいですか?」と返すさえ子に、間髪入れずに「はい。聞きたいです」と言葉を重ねる成瀬。やや硬い言葉遣いと打ち解けた空気感との絶妙なギャップが、"知り合って間もない成瀬の中に最愛の人・雄介の「心」が入っている"という特殊な関係性に説得力を与えている。

Netflixシリーズ「さよならのつづき」
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そんな会話を重ねるうちに2人は、そこに雄介の"心"があることをはっきりと自覚する。命を繋いでくれた雄介の思いを叶えてあげたいと成瀬が願えば願うほど、さえ子と成瀬の関係も深みを増していく。まるで、一息入れようと淹れたコーヒーの思いがけなく深い香りと味わいに吸い込まれるように...。さえ子と成瀬が作り出す感情のグラデーションも、みるみる濃くなっていく。

Netflixシリーズ「さよならのつづき」
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やがて、知らず知らずのうちに"雄介"の気配をまとっていく成瀬。そのキャラクターを作り上げるには、成瀬役の坂口はもちろん、雄介役の生田の好演も欠かせない。太陽のように明るく温かい雄介のキャラクターはもちろん、坂口と生田が1年かけて猛特訓し完全吹替えなしでそれぞれ挑んだピアノ演奏シーンも、"成瀬の中に雄介がいる"という特殊な状況にリアリティを持たせている。

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<配信情報>【Netflix】

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