天海祐希演じる取調官の鋭くも温かい人間味に惹きつけられる!最終章にも期待が高まる「緊急取調室」シリーズ

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(C)テレビ朝日

同シリーズで天海が演じる取調官・真壁有希子の魅力は、取調官としての鋭さと、人間としての柔らかさのバランスから織りなされた人間性にある。

真壁は信念が強く、熱い警察官。取調室で向かい合った被疑者を厳しく問い詰め、事件解決のために手を尽くす。その姿の中に、真壁の正義感や真っ直ぐさといった、警察官としての資質を感じられる。また、捜査会議の場では、「警視庁の威信を守るんだ」と命令する捜査一課長に対して「都民1300万人の命が先でしょう」と冷静に言い放つなど、自分より位の高い警察官に対しても進言することをいとわない。そんな真壁の"鋭さ"を、天海は低音で迫力のある声と、キレのあるセリフ回しで表現。真壁が持つ取調官としての威厳をしっかりと表している。また、長尺のセリフにおける間や視線の動き、表情などで、真壁の中に生まれた被疑者への疑惑や発見などの心の動きも、細やかに演じている。

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一方で、事件の関係者やキントリを始めとする同僚たち、そして家族との関わりの中では、相手の心に寄り添う優しい一面も見え、真壁の温かな人間味も感じられる。また、取調室の中でも、この真壁の人間味は健在。ただ被疑者を厳しく問いただすだけではなく、被疑者の抱える事情や苦しみにもしっかりと耳を傾け、時には自身のつらい過去を語ったり涙を流したりしながら、被疑者に寄り添い、共感を示す。そんな真壁の優しさに、被疑者の心も動くのだ。この真壁の"柔らかさ"を、鋭い表情や迫力のある物言いとは一転、温かみのある笑顔や穏やかな包容力のある口調で天海が表現している。

(C)テレビ朝日

「面白くなってきたじゃない!」という決めゼリフと共に鋭く事件を暴いていく痛快さに加えて、真壁の情熱や優しさといった人間的な魅力が随所に感じられるからこそ、厚い人間ドラマとして仕上がっている本作。そんな真壁の二面性を、抜群のバランス感覚で体現した天海の演技に惹きつけられる。

いよいよ最終章を観られる日も着実に近付いている「緊急取調室」シリーズ。劇場版の公開に備えて、第1作からのキントリチームの活躍を見返しておきたい。

文=HOMINIS編集部

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放送情報【スカパー!】

緊急取調室(2014)
放送日時:2025年5月14日(水)19:00~
チャンネル:テレ朝チャンネル1 ドラマ・バラエティ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

詳しくは
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