(C)2020「Fukushima 50」製作委員会
吉岡が演じるのは、福島第一原発 5・6号機の当直長・前田拓実で、5・6号機が安定したため伊崎の応援に駆けつける。1号機を10年間担当していたため、バルブの位置なども頭に入っており、ベントを開く2番目のメンバーに名乗りを上げる。
「1号機に育てられた」と語る前田には、作業員としての心意気を感じるし、防護服を着る時に指輪を外し、またはめ直すシーンなどは、家族への想いがこもった絶妙な表情を見せてくれる。そんな吉岡の演技からは、立場は異なれど伊崎や吉田と同じく、原発や人々、家族を守りたいという想いが強く感じられ、見ていて胸が締め付けられるようだ。
(C)2020「Fukushima 50」製作委員会
さまざまな想いを胸に事故に挑んだ作業員たちの力で、最悪の事態は免れる。「Fukushima 50」という言葉は、原発の被害を止めるために現場に残った50名の作業員に、海外メディアがつけた呼称だ。その呼び名の通り、佐藤、渡辺、吉岡はもちろん、他の俳優たちの演技からも、災害に立ち向かった人々の苦難や想いがリアルに伝わってくる。
本作は福島第一原発で起こったこと、それに命を懸けて立ち向かった人々がいたことを、再認識するにふさわしい作品と言える。東日本大震災発生から15年目を迎える今だからこそ、ぜひ観てほしい作品だ。
文=堀慎二郎
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