佐藤浩市×横浜流星、2世代の演技派俳優が紡ぐ熱きボクシングの物語!橋本環奈、窪田正孝ら共演「春に散る」
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ノンフィクション作家・沢木耕太郎の同名小説を、佐藤と横浜のW主演で映像化した同作。監督は映画「ラーゲリより愛を込めて」(2022年)などで知られる瀬々敬久が務めた。
アメリカから日本に帰国し、翔吾の指導を引き受けることになる広岡を、佐藤は白髪に渋さを纏って演じている。かつて自身もボクサーだった広岡は、経営者として成功し、財を成してもなおボクシングへの不完全燃焼な気持ちが残っていたのだろう。彼は翔吾のまっすぐな想いに動かされ、今度は指導者という形で再びボクシングに熱を燃やしていく。佐藤は言わずもがなの名演で、その過程や広岡の心情の機微をスクリーンに映し出した。翔吾を見守る広岡の目は温かく、いつしか2人の間には師弟を超えて親子のような絆が芽生えているように思う。時に厳しく時に寄り添いながら、翔吾をチャンピオンにするために奮闘する広岡を演じた、佐藤の熱演に胸を打たれる。

横浜が演じるのは、広岡のもとでチャンピオンを目指す若きボクサー・翔吾。彼の出演作を観るたびに、瞳の演技が印象的だと感じることも多いのだが、同作も例外ではない。映画の冒頭での翔吾は、空虚な目で抜け殻のよう。それは理不尽な判定負けを受け入れられずにボクシングをやめ、目標を失っていたゆえになのだが、そんな時に出会った広岡にパンチをくらわされて失神し、感激。後日、広岡のもとを訪れた時には、瞳に宿した温度がガラリと変わっており、もう一度ボクシングで夢を掴みたいという熱い想いを感じさせる。
試合の際のギラリと鋭い目つきや、母親を守ろうと怒りをあらわにする場面での血走った目、広岡に向けるまなざしが次第に信頼に満ちていくさま...横浜の瞳は、その時々の翔吾の感情をしっかりと表現している。
広岡の姪で、広岡と翔吾と共同生活を送る佳菜子を橋本環奈が好演。佳菜子は1人で父の介護をしながら貧しい暮らしを送っていたが、そんな父も息を引き取り、これまでは縁遠かった広岡のもとへ。そんな家庭環境もあってか、どこか陰を感じる儚い雰囲気を持ち合わせた役どころ。橋本は明るく華やかなパブリックイメージを覆す、新境地の演技を見せている。
また、横浜と同じボクサー役では、窪田正孝や坂東龍汰といった顔ぶれも。窪田は世界タイトル戦で翔吾と戦うチャンピオン・中西利男を飄々と演じた。俳優たちが練習を重ねて挑んだ、魂を燃やし尽くすかのような圧巻のボクシングシーンも見どころだ。
佐藤と横浜、2世代の演技派俳優が紡ぐボクシングを巡るヒューマンドラマ。2人の共闘の行く末をその目で見届けてほしい。
文=HOMINIS編集部











