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舞台「忠臣蔵」で大石内蔵助を演じ、NHKドラマ「リラの花咲くけものみち2」では家畜保健衛生所の職員・犬飼健太郎役を務めるなど、舞台から映像作品まで幅広く活躍する上川隆也。
一方、足立梨花も主演ドラマ「マイ・ワンナイト・ルール」で性衝動に悩む会社員を演じたほか、「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~」ではスマートフォンやコンピューターの解析を得意とする警察官役に挑むなど、多彩な役柄を演じてきた。
そんな2人が共演したドラマ「バンカケ~警視庁自動車警ら隊」が、10月11日(日)にWOWOWプラスにて放送される。
"バンカケ"とは、「職務質問」を意味する警察業界の隠語。本作の舞台は、パトカーで街を巡回し、不審な人物や状況を見つけて、犯罪の芽を摘む役割を担う自動車警ら隊、通称「自ら隊」だ。
「警察24時」などの密着番組でもおなじみの自動車警ら隊の活動を題材に、職務質問を通じて隠れた犯罪を見つけ、事件を未然に防ごうとする隊員たちの姿を描く。
上川が演じるのは、警視庁第一自動車警ら隊に所属するベテラン隊員・階堂昇。足立は、階堂とコンビを組む新人隊員・岸谷涼子を演じる。経験も性格も異なる2人が、街に潜む犯罪を追う。
■上川隆也が魅せる謎めいたベテラン警官の静かな存在感
階堂は、わずかな違和感から相手の行動を見抜き、職務質問を通じて事件の端緒をつかむ。その能力は周囲も認めるところだが、過去にさまざまな業務を経験したという噂があるなど、経歴も私生活も謎に包まれている。
そんな階堂を演じる上川の芝居で注目したいのは、人物の内面が簡単には見えてこない、そのつかみどころのなさだ。上川は、物語が始まって程なくして視聴者が気付く「違和感」に、階堂が人知れず抱える思いが隠されているとコメントしている。何を考えているのか、なぜ自動車警ら隊にとどまっているのか。多くを語らない人物だからこそ、上川がその余白をどう表現しているのかにも目を向けたい。
これまで警察官役を経験してきた上川だが、制服警官を演じるのは本作が初めて。服装や装備品、立ち振る舞いから役柄を作り上げる過程を新鮮に感じたという。耐刃防護服の着用方法やパトロールカーの再現にもこだわり、実際の警察官の活動に近づける工夫が施された。制服や装備にも目を向けると、自動車警ら隊という仕事のリアリティーも感じられる。
■足立梨花が上川隆也に翻弄される!? 凸凹バディが見せる成長と絆
階堂とコンビを組む岸谷は、A級ライセンスを持つ新人隊員。自動車警ら隊の仕事に戸惑いながら、規格外ともいえる階堂の能力を目の当たりにしていく。尊敬する一方で、どこか不可思議な印象も抱くという、複雑な距離感が2人の関係を形作っている。
岸谷の見どころは、経験豊富な階堂に振り回されながらも、自分なりの強みを生かして現場で奮闘する姿だ。最初から何でもこなせる人物ではなく、戸惑いや経験不足を抱えながら、少しずつ隊員としての誇りを芽生えさせていく。
足立自身も、制服警官を演じるのは初めて。不安も多かったというが、上川に引っ張ってもらいながら楽しく撮影できたと振り返っている。さらに、全力疾走のシーンでは上川に追い付けなかったというエピソードも披露。撮影現場での2人の関係がうかがえる一幕だ。
経験と洞察力で事件に迫る階堂と、新人ならではの視点で食らいつく岸谷。どこか近寄りがたいベテランと、戸惑いながらも前に進む新人という対照的な2人が並ぶことで、階堂の人物像にも岸谷の成長にも目が向く。コンビとしての距離がどう変化していくのかも、楽しみの1つだ。
■職務質問から事件の核心へ...異色の警察ドラマ
物語の発端となるのは、ある夜に東京・高輪の一軒家で起きた強盗殺人事件と、神田のスーパーで発生した強盗事件だ。高輪では家主が銃殺され、金庫の金が盗まれていた。同じ夜、神田のスーパーにはナイフを持った男2人が押し入り、売上金200万円を奪ってバイクで逃走する。
やがて、高輪の事件で使われた銃が、階堂の新人時代の指導員・時坂吾郎(赤井英和)から奪われたものだと判明。階堂たちは、2つの事件の関連を追うことになる。
捜査一課の刑事・木村晃夫(鈴木浩介)や、中隊長の鉄元克己(勝村政信)らとの関係も、物語を動かす要素の1つだ。捜査を越権行為だととがめられながらも、現場で得た情報を手掛かりに真相へ迫ろうとする階堂たち。
脚本を手掛けるのは、数々の骨太な社会派ドラマで人間の業を深く描いてきた前川洋一。本作では事件が起きた後に犯人を追うだけでなく、街を巡回する隊員たちの目線から犯罪の兆候を捉えていく。
上川隆也の抑制された人物表現と、足立梨花が演じる新人隊員の奮闘。密着番組でも知られる自動車警ら隊の活動を背景に、職務質問から事件の真相へと迫る2人のコンビが見どころの、ひと味違う警察サスペンスに注目したい。
文=HOMINIS編集部











