大学入学や転勤、あるいは気分を変えたい、そんな人生の節目や転機に起こるイベントといえば引っ越しだ。新しい生活を思い描いて部屋を探すのも楽しいものだ。2016年に放送された「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」は、悩みを抱え新しい生活を求めて部屋を探す人々を通じて、東京の街々の魅力を映し出す独特の雰囲気を持ったドラマ。人気漫画家・マキヒロチの手による同名漫画が原作となっている。
吉祥寺にある「重田不動産」を切り盛りする姉妹を演じるのは、森三中の大島美幸(重田富子)と、メイプル超合金の安藤なつ(重田都子)。ぽっちゃり体型もさることながら、面倒見の良さそうな富子、無愛想な都子と、原作のキャラクターにぴったりな配役が好評だった。
重田不動産を訪れるのは吉祥寺の物件を探している客なのだが、重田姉妹は「じゃ、吉祥寺やめちゃおっか」と言って、なぜか他の街へと連れて行く。第1話では雑司が谷、第2話では五反田、第3話では神楽坂、といった具合だ。
最初は訝しむ客だが、街の空気や人々と触れ合うことで、徐々に吉祥寺へのこだわりが解きほぐされていく。ドラマの中に、重田姉妹のこんなセリフがある。「吉祥寺はいい街だけど、吉祥寺だけがいい街じゃない」「自分にピッタリくる街が必ずある」。そして重田姉妹に紹介された物件に引っ越しを決め、自分に合った街で新たな生活を始めることとなるのだ。
ドラマの見どころは、まず部屋探しのシーン。実際にその街でロケを行い、見どころスポットなどが次々に登場する。雰囲気たっぷりの路地裏、美味しいパン屋さんなど、実在の場所やお店が映し出され、その街を散策しているかのような気分にさせてくれる。
各話に登場するゲストもこのドラマのポイントで、第1話では山田真歩、第2話では趣里、ほかに忍成修吾や浅見れいな、黒川芽以、佐藤玲など、著名な俳優、女優が部屋を探す客を演じる。また又吉直樹が本人として出演し、彼が部屋を探すオリジナルストーリーが回を重ねるごとに進展していったり、主題歌に使用されている「生きていたんだよな」は、昨年紅白に初出場したあいみょんのメジャーデビュー曲だったりと、見どころ盛り沢山なドラマなのだ。
そんな「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」は、3月17日と24日にファミリー劇場で一挙放送。それぞれの人生の転機を通じて描かれる、東京のさまざまな街の魅力に触れてみてはいかがだろうか。
文=堀慎二郎
放送情報
吉祥寺だけが住みたい街ですか? 一挙放送 [#1-11]
放送日時:2019年3月17日(日)12:00~(6話連続放送)
2019年3月24日(日)12:00~ (5話連続放送)
チャンネル:ファミリー劇場
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