清水富美加飯豊まりえら6人の美少女が騙し合う"イヤミス"の名作「暗黒女子」

『暗黒女子』
『暗黒女子』

"イヤミス"とは、読んでいて嫌な気分になったり、嫌な後味を残すミステリーのこと。人間の汚い部分をこれでもかとえぐり出す酷な内容だが、女性を中心にじわじわと認知度が高まっている。

そんなイヤミスの名作である秋吉理香子原作の小説「暗黒少女」が、清水富美加と飯豊まりえの2人を主演として2017年に映画化された。

セレブな女子高生が通う聖母マリア女子高等学院で、全校生徒が憧れる白石いつみが校舎の屋上から謎の転落死を遂げる。事件の真相は解けぬままで、やがて白石が主催していた文学サークルの部員の誰かが彼女を殺したとの噂が立ち始める。

そして文学サークルに所属する5人の少女は、自作の物語を朗読する定例会で、自分が犯人と考える人物を告発する物語を発表する。

彼女らの作品には何が書かれているのか、犯人をその人とする理由は何か。悪意と黒い思惑が絡み合う物語が、6人の女優が演じる少女たちによって紡がれていく。

■美しさと闇の混ざり合う清水富美加、輝く笑顔の飯豊まりえ

清水富美加(『暗黒女子』より)

(C)2017「暗黒女子」制作委員会 (C)秋吉理香子/双葉社

白石の親友で、文学サークルの会長を継いだ澄川小百合を念じるのは、2011年に「仮面ライダー フォーゼ」で連続ドラマに初出演、2015年にはNHK連続テレビ小説「まれ」に出演し知名度を上げた清水富美加。闇の中で薄く笑いながら淡々と話したり、突然恐ろしい表情を見せたり、その美しさと闇が混ざり合う演技は必見だ。

飯豊まりえ(『暗黒女子』より)

(C)2017「暗黒女子」制作委員会 (C)秋吉理香子/双葉社

謎の転落死を遂げた白石いつみは、2012年にモデルから女優デビューを果たし、2016年放送の「MARS~ただ、君を愛してる~」のヒロイン役で注目を浴びた飯豊まりえが演じる。太陽のような人と生徒から慕われる白石は、輝くような笑顔を持つ飯豊のまさに適役。しかし話が進むに連れその笑顔も変わっていく。

■清野菜名、平祐奈らも女子の心に渦巻く闇を熱演

清野菜名、平祐奈、飯豊まりえ、玉城ティナ、小島梨里杏(『暗黒女子』より)

(C)2017「暗黒女子」制作委員会 (C)秋吉理香子/双葉社

映画『TOKYO TRIBE』(2014年公開)のヒロイン役で好評を博し、「コウノドリ」(2015年放送)などのドラマや舞台で活躍する清野菜名は、若くして作家デビューを果たした才女・高岡志夜役を務める。ショートカットで活発な雰囲気を持ち、表情豊かな演技が印象的だ。

2012年に「ミスiD 2013」でグランプリを受賞、女優としても映画『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』(2016年公開)などに出演し活躍中の玉城ティナは、ブルガリアからの留学生ディアナ・デチェヴァとして出演。表情はあまり豊かではないが、かえって冷徹な空気が醸し出され、暗いシーンでは底知れぬ黒さを感じさせる。

NHKドラマ「あっこと僕らが生きた夏」(2012年放送)などに出演、2014年に「烈車戦隊トッキュウジャー」で脚光を浴びた小島梨里杏は、スイーツ作りが大好きな小南あかねを演じる。言いたいことをはっきり言う女の子で、小島の大きな目がそんなあかね役によく似合う。

2011年に映画『奇跡』で女優デビューし、『キセキ ─あの日のソビト─』(2017年公開)など話題作にも出演した平祐奈は、貧乏な家庭に育ち、奨学金で聖母マリア女子高等学院に入学した二谷美礼役で出演。メガネをかけ、遠慮がちに話す美礼は、控えめな愛らしさを持つ平に適役と言えそうだ。

果たしてこの中に犯人はいるのか、いるとしたら誰なのか?イヤミスの名作だけに、出演者の美しさからは想像もできない物語が展開することは間違いなさそうだ。「暗黒女子」は5月2日(木)に東映チャンネルで放送予定。女子の心に渦巻く闇と、ラストで待つどんでん返しを、心ゆくまで楽しんでほしい。

文=堀慎二郎

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放送情報

暗黒女子
放送日時:2019年5月2日(木) 22:00~
チャンネル名:東映チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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