映画『アラジン』で話題!中村倫也の美声が響く作品に再注目

中村倫也(『SPINNING KITE』より)
中村倫也(『SPINNING KITE』より)

「ホリデイラブ」(テレビ朝日系)の"モラハラ夫"や、「連続テレビ小説『半分、青い。』」(NHK総合)の"ゆるふわ男子"。そして、現在好評放送中の「凪のお暇」(TBS系)では"メンヘラ製造機"と、一癖も二癖もある役を演じきり、そのたびに世間の注目を集めてきた俳優の中村倫也。さらに今年は、映画『アラジン』の主人公・アラジンの日本語版吹き替えと劇中歌の歌唱をも務め、その歌唱力に驚いた方も多かったのではないだろうか。

音楽番組やイベントにおいても、その見事な歌唱力を披露してきた中村だが、これまで歌唱という視点からスポットが当たることは少なかったように思う。しかし中村の出演作を振り返ると、ミュージカル『RENT』(2012年)での美しいハーモニーや、映画『伊藤くん A to E』(2018年)内で披露したスピッツの「チェリー」での甘さがありながらも力強い歌声から、いまの中村につながる歌唱表現を感じることができるだろう。

映画『アラジン』の「ひと足お先に」ではアップテンポの曲をリズミカルに、「ホール・ニュー・ワールド」ではジャスミン役の木下晴香と共に、のびやかかつ情感豊かな歌声でしっとりと歌い上げた中村。一方で、思いの丈を歌声に全力で込めた作品も見逃せない。特に2013年に公開された初主演映画『SPINNING KITE』と、2015年の主演舞台「残酷歌劇『ライチ✩光クラブ』」での歌声に、今回は注目したいと思う。

『SPINNING KITE』は、1996年の千葉・木更津を舞台に4人の若者が未来をつかもうともがく青春映画。中村は同作品でパンクバンドのボーカル・ジュンを演じているが、その歌声は映画『アラジン』とはまさに真逆にあると言っていいほど。パンクバンド・LAUGHIN'NOSE(ラフィン・ノーズ)の楽曲が起用された劇中のバンドミュージックで中村は、歌唱表現というよりも内に抱えた衝動や、かき立てられた感情を優先に、聴く者の心に直接揺さぶりかける激しい歌声でその才能をのぞかせた。

残酷歌劇『ライチ✩光クラブ』より

(C)古屋兎丸/ライチ☆光クラブ プロジェクト 2015

「残酷歌劇『ライチ✩光クラブ』」は、人気漫画家・古屋兎丸原作の「ライチ☆光クラブ」を俳優だけでなく、アーティスト集団・東京ゲゲゲイを迎えて舞台化した作品。秘密基地「光クラブ」のリーダー・ゼラ役を演じた中村は、ゼラが持つカリスマ性や思春期の少年が持つ危うさを、ダンスや歌声で表現した。

とりわけ本作で注目していただきたいのは、中村の歌声に潜む"艶"。少年と大人の狭間という短い期間しか得ることのできない、その独特の"艶"を高い歌唱力でもって大いに表現した中村の歌声は、ある種の美しさを残酷な物語に与え、あやしくも甘美な世界へと誘ってくれることだろう。

映画『アラジン』では、ディズニー・ミュージックらしい明るさや、リズミカルな曲調、そしてロマンチックなバラードの歌唱で人々の心をつかんだ中村倫也。中村の歌声に惹かれ、さらに彼が持つ多彩な歌唱表現について触れたくなった方には、『SPINNING KITE』と「残酷歌劇『ライチ✩光クラブ』」で、その一端を楽しんでもらいたい。

文=椋鳥

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放送情報

SPINNING KITE
放送日時:2019年9月8日(日)18:45~
残酷歌劇『ライチ☆光クラブ』
放送日時:2019年9月22日(日)16:00~
チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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