アジアを魅了！GENERATIONS・片寄涼太の"王子"役がハマるわけ

"アジアのプリンス"といえば、韓流スター、チャン・グンソクのキャッチフレーズだが、今、中華圏の若者世代における"アジアのプリンス"は、日本の片寄涼太だ。片寄の中国版Twitter・微博のフォロワーは260万人超という人気ぶりで、昨年の誕生日には中国ファンたちが費用を出し合って、上海中心街の屋外ビジョンのみならず、米ニューヨーク・タイムズスクエアの複数の屋外ビジョンをジャックするという、K-POPスター顔負けの祝福を受けた。

片寄涼太は、2012年にGENERATIONS from EXILE TRIBEのボーカリストとしてデビュー。GENERATIONSは、いまや「NHK紅白歌合戦」に出演し、5大ドームツアーを敢行する人気グループに成長している。

アーティスト活動と並行して、2014年にはドラマ「GTO」(フジテレビ系)に出演し、俳優業へも進出。中華圏での人気のきっかけになったもこの俳優業で、片寄演じる兄と、血のつながらない妹(土屋太鳳)との恋愛劇を描くラブコメ映画『兄に愛されすぎて困ってます』(2017年)が公開されると、片寄の妹を愛しすぎる"ツンデレお兄"ぶりが大陸女子たちをキュンキュンさせたのだ。

片寄の人気を受け、2018年のGENERATIONSの中国ツアーは大成功。片寄自身も微博主催の「WEIBO Account Festival in Japan 2018」で、「年間人気アーティスト賞」を受賞した。2019年には、上海で2度目となる片寄単独のファンミーティングも行われ、「上海映画祭」で初の声優を務めたアニメ映画『きみと、波にのれたら』が最優秀アニメ賞を受賞。「マカオ国際映画祭」では、世界的映画誌「Variety」が期待するアジアの次世代スターに贈る「バラエティ・アジア・スター・アップネクスト賞」を日本人男性として初めて受賞するなど、アジア圏での確固たる人気を実証している。

そんな片寄を語る上で欠かせないワードが"王子"だ。甘い歌声はもちろん、美麗なルックスに高身長、品のある立ち居振る舞いは、まさに少女漫画の王子キャラそのもの。その片寄の王子味あって成立した作品が「PRINCE OF LEGEND」だ。

セレブ王子(片寄涼太)を筆頭に、ヤンキー王子・兄(鈴木伸之)、ヤンキー王子・弟(川村壱馬)、生徒会長王子(佐野玲於)、金髪SP王子(関口メンディー)、ダンス王子レッド(吉野北人)、ダンス王子ゴールド(藤原樹)、ダンス王子ブラック(長谷川慎)、先生王子(町田啓太)と、どこを向いても王子が大渋滞。GENERATIONS、THE RAMPAGEを中心にLDHの若手が総出演しているが、彼らの上の世代のEXILEや三代目JSBが出演した「HiGH&LOW」シリーズの拳の世界と対極にあるのもおもしろい。

「PRINCE OF LEGEND」は、世界中の少女の憧れである"伝説の王子"の座をかけて、イケメンたちのバトルが繰り広げられる。昨年末には続編として、GENERATIONSの白濱亜嵐が土木業からNo.1ホストに転身するドラマ「貴族誕生 -PRINCE OF LEGEND-」が放送され、この春には、両者の頂点である王子とホストが対決する映画『貴族降臨 -PRINCE OF LEGEND-』が公開される。伝説の貴族と、伝説の王子が、果たしてどんな戦いをするのか見ものだ。日テレプラスでは3月14日(土)にドラマ「PRINCE OF LEGEND」とドラマ「貴族誕生 -PRINCE OF LEGEND-」が放送も決定している。

『兄に愛されすぎて困ってます』、「PRINCE OF LEGEND」と、主演映画で高校生役が続いた片寄だが、昨年公開された主演映画『午前0時、キスしに来てよ』では、フツーの女子高生(橋本環奈)と恋に落ちる、アイドルグループ出身の"国民的スーパースター"を演じたが、ここでもやはり、堂々たるスターぶりを見せてくれた。

アーティストで俳優...という肩書は多いが、ドームツアーができる片寄涼太だからこそ、王子やスーパースターがイヤミなく演じられる。このキラキラ感を持った俳優は、アジア圏を見渡してもなかなかいない。日本だけでなく、"アジアの王子"として、今後の幅広い活躍が期待される俳優である。

文＝坂本ゆかり

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