高橋一生があえて結婚しない男に。ドラマで見せたクセモノ演技に注目

「東京独身男子」より
「東京独身男子」より

2015年のドラマ「民王」で人気を広げ、大河ドラマ「おんな城主 直虎」(2017年)やドラマ「カルテット」(2017年)で大ブレイクした俳優、高橋一生。直近でもテレワークで制作されたドラマ「今だから、新作ドラマ作ってみました」の第3夜「転・コウ・生」(2020年)や、漫画家コナリミサト原作の「凪のお暇」(2019年)など話題作に出演し続けており、今や日本のドラマ界に欠かせない俳優だ。

俳優としてのターニングポイントになった作品「民王」で、高橋が演じたのは総理大臣のクールな秘書役・貝原茂平。頭脳明晰で隙のない手腕を見せ、容赦なく毒を吐く。しかし、思ったように事が進まない時には地団駄を踏み、女性にはめっぽう弱く、夜寝る時にはナイトキャップ姿に...というひと味もふた味もクセのある人物だ。

友人としていたらちょっと面倒くさそう男なのだが、そんな男の弱点というか完璧になりきらない脇の甘さにはなぜか惹かれるものがある。そんな貝原の独特なキャラクターにハマる視聴者が続出、スピンオフドラマまで制作されたほどだ。社会的には超一流なのに、クセがあってどこかに弱点を持つ男、そんな役柄を高橋に演じさせたら右に出る者はいないのではないか。

(C)テレビ朝日

昨年主演したドラマ「東京独身男子」でも、仕事は優秀だけど、恋は素直に楽しめない"こじらせ男子"を演じている。同作品は石橋太郎(高橋)、三好玲也(斎藤工)、 岩倉和彦(滝藤賢一)の"あえて(A)結婚しない(K)"男子3人が巻き起こす結婚をめぐるラブコメディで、6月2日(火)からはテレ朝チャンネル1でも放送されることが決定している。

高橋扮する太郎はメガバンクで働き、持ち前の分析力、洞察力を生かして部内で活躍するエース。料理も掃除も何でも1人でできてしまうために、結婚にはメリットを感じていない。恋愛においても仕事で培った"現状を整理して、課題をピックアップ、そしてアジェンダ化する"能力が発揮されてしまい、つい計算が先立ってしまうのだ。女性からしたら投資銘柄を見定められているようであまりいい気分ではない、こちらも面倒くさい男。ラブコメディにおいて致命的なウィークポイントを持つ主人公だが、今回はその弱点克服に奮闘。自分なりの結論を導いていくのだ。

(C)テレビ朝日

また「東京独身男子」では、高橋と斎藤、滝藤の3人が繰り広げる中学生男子のようなやり取りも見どころ。会話のあまりのテンポの良さに「ここってアドリブ?」と思ってしまうほど。アラフォー男性でしかも社会的に成功している3人が恋愛や結婚について、熱弁をふるう様子は、実際にあったら遠巻きにしたいところだが、それぞれのクセがあるこの3人だと何故か見入ってしまうのだ。成功者だけどそれぞれが感じているコンプレックスが、視聴者につけ入る隙を与えてくれているのではないかと思う。

今後もドラマの予定が控えている高橋。今度はどんなクセモノを繰り出してくるのか楽しみである。

文=津金美雪

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放送情報

東京独身男子
放送日時:2020年6月2日(火)13:10~
チャンネル:テレ朝チャンネル1 ドラマ・バラエティ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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