西城秀樹が青年のデリケートな心理を表現!主演ドラマで見せた表情に注目

数多くのスターを輩出してきた昭和歌謡史においても、ひときわ大きな存在感を放つのが西城秀樹だ。1972年に「恋する季節」で歌手デビューすると、同年に発売したサードシングル「チャンスは一度」で一躍トップアイドルの仲間入り。同時期に活躍した郷ひろみ、野口五郎と共に「新御三家」として人気を集めた。

西城が見せた日本人離れした情熱的なライブパフォーマンスは、現在に至るまで比類するものはないといえる唯一無二のもの。まさに彼こそ、スターの中のスターと呼ぶにふさわしい存在だった。

稀代のスーパースターとして多忙を極める西城だったが、並行して多くのドラマや映画に出演。アイドル歌手の枠にとどまらない活躍は、老若男女を問わない不動の人気を獲得するきっかけになった。

「青年」に出演した西城秀樹

(C)NTV

そんな西城が1981年に主演した青春ドラマ「青年」が,、2月10日(水)衛星劇場に登場する。

肉親の愛を求め苦悩する中で、家族の崩壊と年上の女性への失恋を経験した青年の新たな人生への旅立ちを描いた本作。物語は、経営していた大衆レストランが破産してしまった父子が、親類を頼り夜逃げ同然で北国の港町へたどり着いたことから始まる。

(C)NTV

今回、西城が演じている白川透は、彼のハツラツとしたイメージとは異なり、あまり躍動感が感じられない。優柔不断ともいえる透は、食堂で働く年上女性・小春との恋でもあと一歩を踏み出すことができず、家族の借金を返すためとはいえ1年8カ月もの間マグロ漁船に乗る憂き目にもあっている。そんな青年期の若者が抱えるデリケートな心理をセリフだけでなく、表情での表現に挑んだ西城。見事に演じきったその姿からは、役者としてのポテンシャルの高さをうかがい知ることができる。

また、本作には初共演となる昭和の名優・緒形拳をはじめ、宇野重吉や松尾嘉代らベテラン勢が名を連ねており、過去のインタビューで西城は「自分の中に眠っていた芝居を引き出してもらった」と語っている。おそらく透と同様、彼自身にとっても役者としてのターニングポイントとなったのではないだろうか。

文=安藤康之

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放送情報

青年
放送日時:2021年2月10日(水)19:15~
チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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