展開から目が離せない...三浦春馬がバーテンダーを演じた東野圭吾原作ドラマ

『連続ドラマW 東野圭吾「ダイイング・アイ」(全6話)』より
『連続ドラマW 東野圭吾「ダイイング・アイ」(全6話)』より

三浦春馬が主演した『連続ドラマW 東野圭吾「ダイイング・アイ」(全6話)』(2019年放送)。原作はベストセラー作家・東野圭吾によるハードサスペンスで、三浦が演じたのは、ある晩の交通事故によって人生の歯車が狂ってしまうバーテンダー・雨村慎介だ。謎解きの醍醐味もありながら、映像も音楽もテンポ感も含めて、その世界観に吸い込まれていく本作がWOWOWプラスで放送される。三浦が演じた役どころ、そして印象的なシーンを振り返ってみたい。

三浦春馬(『連続ドラマW 東野圭吾「ダイイング・アイ」(全6話)』より)

(C)2019 WOWOW INC.

■三浦春馬演じる慎介と謎の女・瑠璃子の出会いが強烈な印象を残す

慎介は西麻布のバー「茗荷」で働くバーテンダー。北陸の街に生まれ育ち、バーでアルバイトをしたことがきっかけでその世界に魅了され、大学を辞めて江島光一(生瀬勝久)にバーテンダーとして働くスキルを叩きこまれた。将来は店を持ちたいという夢を抱いていたが、ある雨の降りしきる晩、美菜絵(高橋メアリージュン)という女性を交通事故で死なせてしまったことによって、懲役、執行猶予の罪を償うことに。事故後は江島の計らいで「茗荷」で働く日々を過ごすことになった慎介だったが、ある日、訪れた客に殺されかかり、事故当時の記憶をほとんど無くしてしまう。

一命をとりとめた慎介のもとに、雨が降る深夜、人形のような美貌を持つミステリアスな女・瑠璃子が表れるシーンは強烈だ。水の底のように青い光に彩られた店内、バックに流れるピアノの調べ。全てが幻想的で、謎の強い視線を持つ瑠璃子にクールな佇まいの慎介は魅入られていく。

(C)2019 WOWOW INC.

(C)2019 WOWOW INC.

この役を演じるに当たり、友人の店に通うなどして練習したという三浦のシェイカーを振る美しい所作、ポーカーフェイスが崩されていく表情の変化は魅力的だ。1人2役を演じる高橋は瑠璃子役では蛇の視線を意識したとのことだが、濡れ場をふくめて2人のシーンにはゾクッとさせられる。

■瑠璃子に監禁されるシーンでは緊迫感に息をのむ

瑠璃子に高級マンションの一室に招かれ、目覚めたら瑠璃子の姿はなく、裸のままで慎介が片足を鎖に繋がれていたシーンも三浦から目が離せなくなる展開。重い鎖をひきずって這いずりまわり、なんとか脱出しようとしている時にどこかで自分の携帯が鳴る場面は、視聴者を緊迫させる。1話から最終話まで目が離せなくなるドラマだ。

(C)2019 WOWOW INC.

交通事故を題材にしたストーリーに、隠されている意外な真実。突然、幸せを奪われた被害者の深い悲しみと、追いつめられた人間の心理や脆さ。起こったことが遠いように思えても近い出来事だというメッセージが伝わってくる。慎介が記憶を徐々に取り戻すという展開もあいまって、最後まで読めないところもこのドラマに釘付けになる理由の1つかもしれない。

文=山本弘子

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放送情報

連続ドラマW 東野圭吾「ダイイング・アイ」(全6話)
放送日時:2021年7月2日(金)21:00~ほか
チャンネル:WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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