小栗旬があのルパン三世に!?キレのあるアクションやアニメオマージュも魅力的!

今年、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主演に抜擢された小栗旬。子役時代から何度も出演してきたが、近年では「天地人」(2009年)、「八重の桜」(2013年)、「西郷どん」(2018年)などに続いて、まさに満を持しての主演といったところだ。「GTO」「ごくせん」「花より男子」シリーズなど早くから頭角を現し、2012年の映画『宇宙兄弟』や2017年からの「銀魂」シリーズも大ヒットを記録した。舞台・映画・ドラマにと幅広い活躍は枚挙に暇がない。
監督業やハリウッド映画への出演など、新たなフィールドへも挑戦している。俳優として第一線を走りながら悔しさや挫折も味わって、常に進化を続けてきた。

そんな小栗がチャレンジした作品の1つが、WOWOWシネマで放送する映画『ルパン三世』(2014年)だ。言わずと知れたモンキー・パンチによる国民的人気作を原作に、『あずみ』(2003年)の国際派・北村龍平監督が新たに実写映画化した本作。「父のように慕う老盗賊が殺され、ルパンたちは彼が終生求めた秘宝を手にすべく闇社会の黒幕に挑む」というストーリーのもと主演を務めた小栗は、もちろんルパン三世に扮した。絶大な人気を誇る原作の実写化だけに反発や批判は想定内で、相当なプレッシャーがかかっていたことは想像に難くない。

アニメ版のルパンに近づくために、10ヶ月ものアクショントレーニングとウエート調整を敢行したという小栗。バイクに乗って現れる初登場シーンで見せたクールとユーモアが同居した表情からは、「やるからには全力でやりきる」という覚悟が感じられる。アニメから抜け出してきたようなルパン体型そのままに、アクションもコミカルな場面も軽快に演じた。常におどけたような表情で、企みも本音も孤独でさえも見せない。不二子に裏切られても敵に銃を突きつけられても、飄々としている。赤ジャケットに黄色のネクタイでニカッと笑う姿はどこか愛嬌があって憎めない。少しかっこよすぎる気もするが、それもまた魅力的に映る。

小栗の他にも、天才ガンマンの次元大介役に玉山鉄二、剣の達人・石川五ェ門役に綾野剛、世の男性を魅了する魅惑のヒロイン・峰不二子役に黒木メイサ、ルパン一味の宿敵・銭形幸一警部役に浅野忠信と豪華キャストが集結。キレのあるアクションシーンはもちろん、たっぷり盛り込まれたアニメ版へのオマージュを見つける楽しみもある。映画ならではの壮大なスケールのアクション大作となった。

トップランナーでありチャレンジャーでもある小栗旬。誰もが認める完璧さではなく、原作へのリスペクトと遊び心で体現した新しいルパンに男の美学を見た。

文=中川菜都美

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放送情報

ルパン三世
放送日時:2022年5月2日(月)18:45~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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