元広島・石原慶幸が現役時代に最もすごいと思った投手は?會澤坂倉にエールも!

昨年、19年間におよぶ選手生活に終止符を打ち、現役を引退した石原慶幸。広島東洋カープの捕手として歴代最多の1620試合に出場し、通算1022安打を放ったレジェンドが、現役生活の思い出や今後について、J SPORTSがオリジナル番組「ガンバレ日本プロ野球!? リターンズ20/21」でインタビュー。

■現役時代、最もすごいと思った投手は黒田や前田ではなく...

現役時代は、ベストナイン1回、ゴールデングラブ賞1回、最優秀バッテリー賞3回など、輝かしい成績を残し、リーグ優勝3回に貢献した石原。2002年から2020年まで、広島カープひと筋のプロ野球人生を貫いた。

「プロ入りしたころは、ここまでやれるとは全く思っていなかったですね。現役生活を終わって振り返り、数字を見た時に、こんなに出させてもらっていたんだ、と自分でもびっくりしました。広島は主力が他球団に移籍していくことが多いので、若い選手が鍛えられ、試合に出て経験を積ませてもらったのが良かったと思います。FA(フリーエージェント)の権利を得て、どうしようか迷った時期も正直ありましたが、僕が入団してからカープはずっとBクラスが続いていたので、責任も感じていましたし、このチームで優勝する嬉しさを味わいたいと思い、カープでの選手生活を貫きました」

現役時代は、黒田博樹(現解説者)、前田健太(現ミネソタ・ツインズ)など、後のメジャーリーガーとバッテリーを組んできたが、捕手として受けてきた中で、一番すごいと思ったボールを投げていたのは別の投手だという。

「黒田さんも、マエケン(前田健太)も、素晴らしい投手ですが、一番すごいと思ったのは、2008年、2009年の2シーズン、広島に在籍したコルビー・ルイスですね。実質の球種はストレートとスライダーの2種類だけだったんですが、スピード、切れ味とも抜群でした。得点圏にランナーが行くと、やっと本気を出して投げるタイプで、ピンチになった時に投げるボールはすごかったですね。2008年に15勝、2009年に11勝を挙げ、その後メジャーリーグでも大活躍しました」

■引退試合では先輩広島OBのサプライズ登場が実現

昨年10月に引退することを発表。11月7日の阪神タイガース戦(マツダ スタジアム)が引退試合となり、先輩の黒田、新井貴浩(現解説者)も駆け付けた。

「黒田さんと新井さんのお2人は最もお世話になった先輩です。黒田さんは僕が1軍でマスクをかぶるようになって、すごく指導してくださいました。試合後はよく食事をしながら反省会をしてくれましたね。新井さんは、金本知憲(現解説者)さんが広島から阪神へFA移籍する際、『石原のことを頼むな』と言われたらしくて、そこからよく声をかけてもらえるようになりました。引退試合の日、新井さんは別の仕事で来られないと聞いていたので、サプライズで登場された時は本当に驚きました。お2人と、後輩捕手の會澤翼に花束を贈呈され、思わずグッときましたね」

■石原の後を継いで広島の正捕手となるのは?

石原が引退した後の広島の捕手は、2017年~2019年にベストナインに輝いた會澤、そして、石原の背番号31を継承し、プロ入り5年目で飛躍を期す坂倉将吾が担っていくことになる。

「昨年、81試合の出場で打率.287、ホームラン3本を放った坂倉のバッティング技術は素晴らしいものがあります。一時期、打力を生かして試合に出るため、外野手にも挑戦していましたが、いまは捕手一本でやっています。僕の背番号31を受け継いでくれましたが、早く『31番といえば坂倉』と言われるようになってほしいですね。會澤と坂倉が切磋琢磨していけば、チーム力もアップしていくので、頑張ってほしいです」

「J SPORTS STADIUM2021」では、今年も広島主催試合を中心に生中継。そして、石原は今シーズンから解説者として活動していく。どんな解説を目指していくのだろうか。

「自分はずっとキャッチャーをやってきましたから、キャッチャー目線での解説をしていきたいです。あらためて野球をいろいろ勉強して、視聴者や読者に、分かりやすく伝えていければと思います。優勝予想は、もちろん広島に決めていますよ!」

文=田口裕(エンターバンク) 写真提供/取材=J SPORTS

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J SPORTS STADIUM2021
放送日時:2021年3月26日(金)17:55~ほか
チャンネル:J SPORTS 1ほか
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