ミスターレオ・石毛宏典が低迷の西武ライオンズへ「熱くて勢いのある雰囲気にしていかないと」

――今年、42年ぶりに最下位に沈んでしまった西武ライオンズがかつてのように黄金時代を取り戻すためには何が必要だと思われますか?

「野球は技術を使うスポーツなので、選手たちは自分の技術を見詰めて見直して、"どこが勝っていて、どこが足りないのか"というチェックポイントを明確にする。科学的なアプローチで、このオフの期間に『何をどうしなければいけないのか』を具体的にしておく必要がありますね。

それと同時に、スキルアップするための指導できるコーチも必要。今、選手はいろんなところから情報を得られるため、コーチの指導に対して真剣に向き合えていない部分もあるんです。そんな状態を打破するためにも、コーチ自ら勉強して、選手を振り向かせる熱を持って指導することが大事です。

そのためにも、球団、指導者、選手が濃い信頼関係を築いて、一体となることが肝要。そんな熱くて勢いのある雰囲気にしていかないと駄目なんじゃないかな」

――これまでさまざまなかたちで野球界に貢献されてきて、今後はどのようなかたちで貢献しようと考えていらっしゃいますか?

「2014年に当時の安倍(晋三)総理が地方創生プロジェクトの一環として、プロ野球16球団構想を発表してくれました。これは、国が地方を再生させるために野球を使いたいと言ってくれたわけです。僕は、その政府が考える仕組みに、野球界が賛同してほしいなと思っていて、ゆくゆくは野球の他にもサッカー、バスケットボールなどにも波及していってほしい。そういったプロスポーツが地方に点在することによって、地方に人と金の流れを作っていく。スポーツ界がそういう位置付けになっていってほしいなとすごく期待しています。

現に、野球とは全然関係のないIT関係の経営者が、新潟を思う気持ちによって『新潟にプロ球団を作りましょう』という動きをしてくれているんです。本来は野球界にやってほしいことなのですが、野球とは関係のなかった人がそういう発想を持ってくれている。つまり、スポーツが"賑わい"のきっかけになるということなんです。

また、2、3年前から新たな夢を持っているのですが、今少子化で子供が少なくなっていて、自然とスポーツ界も競技人口が減っていっているんです。そんな中で、一人の人間が2つ3つの競技をやっていけば競技人口を減らないわけだから、野球もやって、サッカーもやって、バスケットもやればいいじゃん、と。子供たちに1つだけじゃなく複数の競技にチャレンジできる環境を作っていきたいと考えています」

――最後に野球ファンに向けてメッセージをお願いします!

「皆さんの応援を受けて、選手、監督たちは質の高いプレーを見せようと日々頑張っています。そういった選手の思いを理解していただいて、時に励ましたり、時にやじったりして、選手を育てていただきたい。そうして、ファンの人たちと現場の人たちが一緒になって野球界を盛り上げていってもらえたらと思います。そのためにも、来年も変わらず、熱い声援を贈っていただけたら!今後とも野球界をよろしくお願いいたします」

文=原田健

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放送情報

マサNOTE~山本昌が記す球人の軌跡~#22
放送日時:2021年12月4日(土)11:30~
チャンネル:スポーツライブ+

※放送スケジュールは変更になる場合があります

「マサNOTE~山本昌が記す球人の軌跡~」は配信サービス『SPOOX』にて
1話190円、月額390円で視聴可能!

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