中畑清が語るスーパースター・長嶋茂雄との秘話「俺と長嶋さんとの新しい章が始まったんだよね」

――初代監督を務められた横浜DeNAベイスターズの好調のポイントは？

「それはやはりメンバーですよ。特に今永(昇太)、ハマちゃん(濵口遥大)、石田(健大)という、左の投手がまだそろい切っていなくてもこれだけの結果を出せる先発ローテーションがあって、勝ちパターンの継投もしっかり顔ぶれが揃ってきているということ。そして、一番大きいのは山崎康晃(※「崎」は正しくは「立さき」)の復活だよね。勝ちパターンがはっきり作れたから。

攻撃陣に関しては、まだバラつきあって正式な"9人野球"というわけにはいかないんだけど、それでも"日替わりヒーロー"みたいな者が出てきて、クリーンナップが安定してるっていうところがあるから、相手から見ると嫌な打線だと思う。あとは、オースティンがそこそこのバッティングをしてくれていたら、もっと違った相手にとって脅威のチームになってたと思う」

――選手、監督、解説者とさまざまな立場を経てきた中畑さんが考える「優勝するチームに必要なこと」は？

「やっぱりチームバランスだろうな。それからチームワークの良さ。自己犠牲を惜しまず、それを積極的にできるチームというのは理想型だと思うけどね。ただ、プロ野球はそう簡単にいかないんだよ。プライドが高いから。自己犠牲を惜しまないような割り切り方をしてくれてチームに貢献するような空気が作れたらもう最高だね。そうなれば、自然と勝てる！」

――最後に、ファンの方、視聴者の皆さんにメッセージをお願いします！

「甲子園のOBたちがプロ野球で頑張るわけだから、野球の(スポーツとして好きになる)原点はやっぱり甲子園で、聖地である甲子園からつながっている野球というものを本当に純粋に好きになってほしい。そして、そこから来る感動とか、喜びとか、悲しみとか、いろんな人生模様を野球を通して経験してほしいし、それを糧にして頑張ってほしいなと思います」