――本作品が視聴者へもっとも伝えたいメッセージについて教えてください
「個性の異なる若者たちが多く登場するこのドラマで、一番大切にしたポイントは、『偶然共にすることになった異なる世界の人々が、お互いの違いを受け入れながら愛するようになる。ただ、そのためには、自分の感性を少し手放す必要がある』ということです。これはチュ・ヨンサンとカン・ミンハクのメインストーリーだけでなく、他のキャラクターたちのサブストーリーにも共通しています。たとえば、工学科の学生会長で、権力に抵抗するのが好きなアクティビスト(活動家/運動家)のレズビアンであるカン・ドンウォンは、どこかお金持ちの一人娘のようでちゃっかりしており、権力には従順な方で、見た目にも気を使うモデル科の学生会長イム・ユリといざこざがありながらも恋に落ちます。また、弱弱しい豆腐系男子に憧れていた作家志望のナレは、とても濃い顔立ちのバイセクシュアルであるペン・ギルタンを好きになり、胸の内で悩みを抱えることになります。このように、全く異なる存在同士が、かえって互いを意識し合い、そして恋に落ちるのです。しかし、これがファンタジーにならないためには、彼らは互いのために自分がもっているあるものと決別する必要があります。こうした現実的なハンディキャップやアイロニー、そしてロマン――そのすべてを表現しようと、頑張りました」
――本作は日韓同時配信がされます! これまでに日本に行ったことはありますか?もしくは、行ってみたい場所はありますか?
「以前、私が監督した初の長編映画『銀河海放電線』(英題:Milky Way Liberation Front)が東京国際映画祭に招待され、5日間東京のあちこちを巡りながらとても楽しい時間を過ごしました。その後も、由布院の旅館でゆっくり休んだこともあります。ただ、数年前に結婚してからは家族と一緒に日本を訪れたことがなく、今は子どももいるので、みんなでまた旅館にも泊まり、東京にも行き、行ったことのない場所にも足を運びたいです!」
――日本の視聴者に注目してほしいポイントは?
「韓国と日本の青春......意外とそんなに違わないと思うんです。以前、『花束みたいな恋をした』という日本映画を観て、とても共感しました。最近、韓国では90年代に木村拓哉さんのような俳優が活躍していた時代の日本ドラマが、若者の間で再び人気なんです。前者(=花束)はとてもリアルで、後者(=90年代ドラマ)は良き時代のポジティブさとロマンがある。日本の視聴者の皆さんにも、この『第4次恋愛革命 ~出会いはエラー:恋はアップデート~』を通じて、現実感とポジティブさ/ロマンという二兎をどちらも楽しんでいただけたら嬉しい限りです」
――最後に日本の視聴者の皆さんにメッセージをお願いします
「たくさんの日本の創作物、特に映画、ドラマ、そして漫画は私という創作者の成長に大きな影響を与えてくれました。おそらく『第4次恋愛革命 ~出会いはエラー:恋はアップデート~』にも、その力が反映されていると思います。日本の皆さんに、私たちのドラマを観ていただけるなんて、とてもドキドキします。ぜひ楽しんでください」
文=HOMINIS編集部