宇垣美里が語る、髙石あかりと伊澤彩織の揺るぎないバディ感に萌える「ベイビーわるきゅーれ」シリーズ<宇垣美里のときめくシネマ>
- タレント・芸人
- 2024.11.29
■古着を中心としたセンスが良いコーディネートもかわいくって思わず真似したくなる
続く『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』でもその魅力は健在。
殺し屋として仕事を重ねそれなりに給料をもらっているはずなのに、手続き関係がとにかく苦手な2人は何かと金欠。一方、殺し屋協会でアルバイトしている兄弟・ゆうりとまことも収入面で不安を抱えて生活していたところ、ちさととまひろという正社員を殺せば、その空いたポストが手に入ると聞きつける。生きていくため、ゆうりとまことはちさととまひろの元への襲撃を決意する。
ジムの会費を何年も滞納し莫大な請求を受けてしまったり、保険料を払うために銀行へ急いだり、お金の管理の仕方でちょこまか喧嘩をしたり。相変わらずだめだめな2人に分かる、分かるよ......と感情移入しながら見てしまった。もう税金とかなんとか、勝手に誰かが払ってくれよ!ダメさのリアリティに身に覚えがありすぎる。
着ぐるみでのガチ喧嘩はもちろんのこと、2人の何気ないやり取りを支えるのがちさと演じる髙石あかりさんの存在感。あの表情でぐっと惹きつける感じ、なんだかんだまひろを手なずけている様子、たまりません。前作より日常パートが大目に描かれ、その分2人のファッションもたっぷり楽しむことができる。古着を中心としたセンス良く2人らしいコーディネートがかわいくって思わず真似したくなった。
もうひとつの主人公バディであり今回の敵であるゆうりとまことの兄弟は、まさにちさととまひろの合わせ鏡のようなバディ。2人の日常や関係性、人柄もしっかりと描かれ、その憎めなさにどうしたって感情移入してしまう。もちろん、兄弟の服装もとってもオシャレ!
同じように道ならぬ世界に生き、それでも日々一生懸命に生きている彼女たちと彼らがもっと違う出合い方をしていたら、と思わずにはいられない。それでもちさととまひろ、そしてゆうりとまことにもこの道で生きる矜持があり、その諦念のようなスタイルが物語をウェットにさせすぎない。タイマンバトルの迫力はさることながら、そのやり取りは命の奪い合いの癖にどこか爽やかで、部活を彷彿とさせるような青春の輝きすら感じさせるものだった。見た後は定食屋に駆け込みたくなること、間違いなし。
シリーズを追うごとにちさとのアクションシーンが増え、確実に成長していっていることが目に見えて分かるところも愛おしい。まひろとの共闘シーンも増え、二人の揺るぎなきバディ感にも萌えた。アクション作品としても邦画ベスト級であり、この先の国民的女優の初々しい演技も楽しめる、まさに必見のシリーズだ。朝ドラの予習に、ぜひご覧ください。日ごろの鬱憤をちさととまひろがぶっ飛ばしてくれるよ。
文=宇垣美里
宇垣美里●1991年生まれ 兵庫県出身。2019年3月にTBSを退社し、
放送情報【スカパー!】
ベイビーわるきゅーれ
放送日時:12月17日(火)12:00~
チャンネル名:WOWOWプライム
ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー
放送日時:12月17日(火)13:40~
チャンネル:WOWOWプライム
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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