AKB48・小栗有以が勝気なヒロインを好演！平成仮面ライダーのスーツアクター・高岩成二主演の「グッドモーニング、眠れる獅子2」

小栗が演じるのは、キッチンカー「オアシス」を一人で切り盛りする強気な一流料理人・柚木朱音。初登場シーンでは、かつて担当していたアイドルの楽曲が流れたために、条件反射的にヲタ芸をしてしまった九條に対して「おっさん、なにやってんの？」と強めに声を掛け、その後も九條を「おっさん」と呼び続ける、所謂"サバサバ系女子"だ。普段は柔らかい話し方で知られる小栗だが、本作ではハキハキとした強めの口調で、気が強くて負けず嫌いな朱音の性格を観る者にしっかりと印象づけていく。借金の取り立てにやって来たヤクザたちにも臆することなく立ち向かい、父親が残した300万円という借金の返済が一週間後に迫っている状況でも「うじうじしていても仕方ないか！上等だよ！おっさんにも手伝ってもらうよ！」と言い切るタフさも持ち合わせている朱音。そんな朱音を、キビキビとした動作で表現している。

その後、九條が傭兵時代に戦場で仲間に振る舞っていた「戦場メシ」のチャーハンをメニューに加えたことから「オアシス」は大繁盛。「まぐれで客にウケているからって勘違いしないで！」と反発をするものの、戦場メシのレシピを伝授してくれたり、自分に対して誰よりも親身になってくれたりする九條に少しずつ心を開いていく朱音。そんな彼女の成長を小栗は、繊細な声のトーンや表情の変化で積み上げ、朱音という役柄に確かな存在感を与えることに成功した。

また、小栗のさまざまなコスプレを楽しめるのも本作の魅力のひとつ。キッチンカーでのシェフスタイルをはじめ、寝起きのプルオーバー＆スウェット姿や、集客のために着たチアガールや猫耳の魔法少女風スタイル、ヨーロッパの清楚な民族衣装なども披露している。そのシーンで小栗が放つ輝きと可愛らしさは「さすが国民的アイドルグループのエース」と感心せずにはいられないだろう。

主人公の九條を演じる高岩のコミカルな演技とキレキレのアクションも見逃せない、痛快エンターテインメント。本作でまたひとつ、実力派俳優としての階段を昇った小栗の熱演を、ぜひその目で確かめてほしい。

文＝中村実香

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