来年デビュー50周年を迎える郷ひろみ。今年も8月にシングル「100GO!回の確信犯/狐火」をリリースするなど、常に第一線で活躍している。
郷ひろみは1972年8月、筒美京平が作曲を手がけた「男の子女の子」で歌手デビュー。その年の「日本レコード大賞」新人賞を獲得している。野口五郎、西城秀樹と共に"新御三家"と呼ばれ、甘い歌声の野口、ワイルドさが際立つ西城、中性的でアイドル性も高い郷ひろみというふうに、それぞれの個性で多くのファンを惹きつけた。
「裸のビーナス」「花とみつばち」など、リリースするごとにシングルの反響が大きくなっていくが、1974年に発売されたシングル「よろしく哀愁」で初のオリコンランキング1位となり、さらに人気が高まった。デビューからちょうど4年後の1976年8月にリリースしたシングル「あなたがいたから僕がいた」で「日本レコード大賞」大衆賞を受賞。この頃には今に通じる男性的なセクシーさも感じさせるシンガーへと変貌している。
樹木希林とのデュエットが大きな話題となった「林檎殺人事件」(ドラマ「ムー一族」挿入歌)をはじめ、「マイ レディー」「How many いい顔」「お嫁サンバ」「素敵にシンデレラ・コンプレックス」、さらには外国曲の日本語カバー「哀愁のカサブランカ」「哀しみの黒い瞳」など、1970年代後半から1980年代前半にかけての時期はまさに飛ぶ鳥を落とす勢いの郷ひろみ。1984年2月にリリースされた50枚目のシングル「2億4千万の瞳」は、郷ひろみの代表作。今年8月に一発撮りのパフォーマンスを鮮明に切り取るYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」でこの曲を披露したが、パワフルな歌声、華麗なジャケットプレイも含めた躍動感のある動きは今も健在で、多くの人が驚かされた。
90年代はバラード3部作「僕がどんなに君を好きか、君は知らない」「言えないよ」「逢いたくてしかたない」で表現力の豊かさを示し、特に「言えないよ」はロングヒットを記録した。その印象も強い90年代だったが、1999年7月にリッキー・マーティンの「Livin'La Vida Loca」の日本語カバー「GOLDFINGER'99」をリリースして、ド派手に90年代を締めくくったのも郷ひろみらしいと言える。
そんな大ヒット曲を生んだ後も、"本当に歌える自分"を手に入れるために渡米。およそ3年半の充電期間を経て、2005年4月に「愛より速く」で活動を再開した後はリリースも精力的に行い、冒頭に紹介した今年8月リリースの「100GO!回の確信犯/狐火」は実に106枚目のシングルとなる。コンサートツアーもコンスタントに続け、66歳の誕生日を迎えた10月18日には東京国際フォーラム ホールAで全国ツアー「HIROMI GO CONCERT TOUR 2021 "Beside The Life" 〜More Than The Golden Hits〜」の最終公演を開催。8月1日にサブスクでのストリーミング&ダウンロード配信も解禁され、郷ひろみの歌と作品がより身近になった。
フジテレビTWO では11月に「郷ひろみ特集 夜のヒットスタジオ」と題し、「夜のヒットスタジオ」から、郷ひろみが出演した回の傑作選を放送する。1968年にスタートした伝説の歌番組「夜のヒットスタジオ」は、郷ひろみが何度も出演し、常連とも言えるぐらい縁の深い番組。1976年4月5日放送回では「恋の弱味」を歌唱、1976年10月4日放送回では「あなたがいたから僕がいた」を歌う。共演者も豪華な"夜ヒット"での、若かりし日の郷ひろみのパフォーマンスを楽しみたい。
文=田中隆信
放送情報
郷ひろみ特集 夜のヒットスタジオ
放送日時:2021年11月3日(水)23:00~
チャンネル:フジテレビTWO ドラマ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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