「涙の女王」(2024年)や「わたしの完璧な秘書」(2025年)といった近年のヒットドラマのOSTでも知られるポール・キムは、2018年の「Me After You(君に会い)」を流暢な日本語で歌うなど、甘い歌声で抜群の歌唱力をアピールした。

さらに"韓国ドラマOSTの女王"と呼ばれるLYnは、「星から来たあなた」(2013年)の主題歌「My Destiny」を壮大に歌い上げると、美空ひばりが歌い上げる応援歌「人生一路」をカバーするなど、「友情Concert」ならではの選曲で会場を盛り上げた。

個性豊かな顔ぶれが並んだコンサートの大トリとして登場したLE SSERAFIMは3月にリリースしたばかりの5th Mini Albumの同名タイトル曲「HOT」で艶やかな成熟した魅力を放つと、SAKURAが短いながらも日本語でこの貴重な場への感謝を表すMCも...。

その後「Perfect Night」ではリラックスした表情で肩の力の抜けたステージを繰り広げると、最後はEDM系ハウスのサウンドがクセになるナンバー「CRAZY」での一糸乱れぬダンスまで、ハイクオリティなパフォーマンスを披露。いつもの観客層とは異なるホールの雰囲気にあっても、会場からは大声援が響き渡り、改めてLE SSERAFIMの日本での人気の高さを窺わせた。

エンディングは、KBS国楽管弦楽団によるアレンジが加えられた、この時期に相応しい「さくらさくら」と、慶尚道の民謡「クェジナ チンチン ナネ」で締めくくられるなど、日韓の友好を願い、国とジャンルの垣根を超えたレアな組み合わせが実現した「KBS Traditional Orchestra〈友情Concert〉」。普段なかなか耳にする機会が少ないアーティストまで多彩な音楽を楽しみたい。

文＝HOMINIS編集部