スタート当初、ナPDによる大ヒットシリーズ「新西遊記」の"女性版"と称されたこの「ピョンピョン地球娯楽室」シリーズ。突飛な設定もさることながら、歌やダンス、トークで大暴れする4人のテンションが他を圧倒している。第1話の序盤、4人が打ち合わせ場所に一人、また一人と入ってくるたびに、「2024 MBC歌謡大祭典」でも披露した"地楽室コール"を披露。そのノリの良さも、全力で楽しんでる様子も、見ていて痛快だ。

その後も、パンの名前当てクイズや、"恋人と別れる場面のオーディションごっこ"など、他愛もないゲームで盛り上がる4人。単なる内輪ノリをとは一線を画す、テンポ感の良さに引き込まれてしまうこと必至で、4人のマシンガントークには、さすがのナPDも終始押され気味だ。

おしゃれなアクセサリーを身につけて登場し女っぷりを見せつけたミミ(OH MY GIRL)、MZ世代のアイコンとして場を一瞬で盛り上げるカリスマを見せるイ・ヨンジ、コメディアンとしてのスキルを炸裂させ周囲を笑顔にするイ・ウンジら、それぞれのキャラクターも抜群に際立っていて、嫌味がない。

中でも、抜群の愛され力を発揮しているのが、"マンネ(末っ子)"のユジンだ。今回の初登場シーンでも、収録当日に発表されたばかりのIVEの新曲「ATTITUDE」が入ったアルバムを全員分メッセージつきで持参してプレゼント。かと思えば、"秘密要員トレーニングセンター"では、メガネが似合うクールビューティなエージェントになりきり、振り切ったコント職人としても存在感を発揮。ユジンのノリの良さには、周囲から「ユジン、素晴らしい！」と感嘆の声が上がったほどだった。

第2話以降も、中東の美味を懸けた番組恒例の音楽ゲームでアイドル力を発揮し、歌い踊りまくっているユジン。IVEでは頼れるリーダーとしてメンバーを牽引する彼女だが、この「ピョンピョン地球娯楽室」では"3人の姉"たちの下で、"愛されマンネ"っぷりを存分に発揮している点も微笑ましい。何よりこの4人にしかない"本物のケミ"を存分に味わってほしい。

文＝酒寄美智子