復帰後の活躍が待ち遠しい！キム・スヒョン、入隊前最後の主演作で見せた"20代の集大成"

2017年10月23日に軍に入隊し、先日7月1日に兵役を終えて除隊した俳優のキム・スヒョン。20代の終わりに近づいた人気絶頂のタイミングで入隊したこともあり、スヒョンの本格的な復帰は今や遅しと期待されている。そんな彼が入隊直前に出演した現時点での"集大成"と呼べるのが映画『リアル』だ。10月5日(土)にDATVにて本作が放送されるこのタイミングで、改めて彼の魅力を振り返っていきたい。

2007年にシットコム「キムチ・チーズ・スマイル」に水泳部員役で出演し、10代で芸能界デビューを飾ったスヒョン。翌年には早くもドラマ初主演に抜擢されたほか、いくつかの短編映画にも出演するなど、俳優としての経験を積んでいく。順調なキャリアを歩む彼が一躍注目を浴びるようになったのが、missAのスジや2PMのテギョンとウヨン、IUといったK-POPの若手アイドルが集結した2011年の「ドリームハイ」だ。芸能学校での青春模様を描いた本作で歌手志望の好青年を演じると、美男美女揃いのキャスト陣にも埋もれない爽やかなルックス、さらに抜群の歌唱力でも存在感を発揮した。

2012年には、朝鮮王朝時代の架空の国を舞台に運命的な恋を描き、韓国で視聴率40%を超える大ヒットとなった宮廷劇「太陽を抱く月」に出演。時代劇特有の威厳を漂わせながらも、孤独と渦巻く陰謀に悩み、そして恋に溺れていくという若き王を熱演し、高い評価を得る。また、アジアスターが豪華共演を果たした"韓国版『オーシャンズ11』"と言われる『10人の泥棒たち』で長編映画デビューを果たすなど、2012年はスヒョンにとっての当たり年だった。

翌年の2013年に人気はさらに加速。地球に暮らす"冷静沈着な宇宙人"というユニークな役どころで、ラブコメディに初挑戦した「星から来たあなた」が、社会現象化するほどの大ヒットに。劇中でトップ女優を演じたチョン・ジヒョンとの息もぴったりで、彼女への自然なツンデレ演技が「アジア全土の女性を虜にした！」とまで言われたほど。

さらに、同年の『シークレット・ミッション』では、バカな青年を装いながら貧困街への潜入捜査を命じられた北朝鮮のエリートスパイという振り幅の大きい役を演じ、各賞レースで新人男優賞を受賞。名実ともにトップスターとして位置づけられることになった。

学生、王様、犯罪者、スパイ、宇宙人...と、ありとあらゆる役を経験してきたスヒョンの抜群の演技力が堪能できるのが、2017年のサイコサスペンス『リアル』だ。スヒョンが演じたのは野心家のカジノオーナー、チャン・テヨン。カジノの利権をギャングに狙われているなか、テヨンの前に同じ名前と顔を持つ仮面の男が現れ、次第に精神を翻弄されていく...というストーリーだ。

自身初の1人2役を演じ、全111シーンのうち101シーン、つまり映画の約9割に出演しているスヒョン。自信家で横柄な実業家、その一方で何やら怪しげな雰囲気を漂わせた正体不明の男という難役だが、眼差しや語り口など微妙な差異で両キャラクターの違いを表現。この二人の真実は何なのか？と観るものの興味を引っ張り、かつ混乱させるような演技で、作品の謎めいた世界観を見事にリードしている。

さらに、スヒョンは本作でダンスと格闘技の動きを融合させた華麗かつ無骨なアクションにも挑戦しているが、これはすべてノースタント。撮影時には銃の薬莢が頰にあたり血を流すというアクシデントにも見舞われたが、そんな時でもカットがかかるまで演技を止めなかったほど気合が入っていた。またf(X)の元メンバー、ソルリことチェ・ジンリが扮した"彼女"との大胆なラブシーンも見どころのひとつ。"20代の代表作"とスヒョン自ら公言するのも納得の役者としてのすべてを詰め込んだ作品なのだ。

除隊後の先日、9月1日にはドラマ「ホテルデルーナ」最終回へのサプライズ出演で短い時間ながらインパクトを残し、ファンを喜ばせたスヒョン。映画、ドラマなどのラブコールが続き、現在は慎重に出演作を検討しているようだが、本格的な復帰はいつになるのだろうか？彼の次回作を楽しみに待ちながら、『リアル』で現時点最高峰の演技を堪能してほしい！

文＝HOMINIS編集部

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