所作、視線、オーラ...全てが一級!時代劇のカリスマ、チャン・ヒョクの俳優魂

「チュノ~推奴~」(2010年)で奴婢の恋人を追う"推奴"、「根の深い木~世宗大王の誓い~」(2011年)で朝鮮王朝4代王・世宗に復讐を誓う武官、「客主~商売の神~」(2015年)で巨富を築く天涯孤独の行商人――これまで数々の時代劇で魅力的な人物に扮し、"時代劇のカリスマ"とまで呼ばれてきたチャン・ヒョク。

どんな身分の役でもモノにしてしまうヒョクだが、彼がカリスマと呼ばれる理由の一つに、名君を演じさせたら右に出る者はいない!と思わせるほどの存在感のある演技が挙げられるだろう。ヒョクは功績を語り継がれてきたかつての偉人に人間味を与え、生き生きと浮かび上がらせてくれるのだ。

新作「私の国(原題)」(2019年)でのチャン・ヒョク

(C) My country the new age SPC. all right reserved

2015年のドラマ「輝くか、狂うか」でのチャン・ヒョク

(C)2015 MBC

2020年1月18日(土)よりKNTVで日本初放送されるヒョクの最新時代劇「私の国(原題)」では、映画『純粋の時代』(2015年)に続き、後に朝鮮王朝3代王・太宗となるイ・バンウォンを演じた。高麗の旧勢力を倒すことに尽力したものの、王位継承者として指名されることがなかったバンウォン。王位にこだわるあまり、異母兄弟を手にかけた冷酷な一面も持つ。そんなバンウォンについてヒョクは「あまり自分を語ることなく、内面には大きな悲しみを抱える人物」と語り、立ち位置から視線の流れ、王座につくシーンの痛ましい演出など、細部までバンウォンの人物像を作り上げ、助演とは思えないほどの存在感を放っている。

「輝くか、狂うか」

(C)2015 MBC

一方、高麗初期を舞台にした時代劇「輝くか、狂うか」(2015年)でも、改革君主であり、後に容赦ない粛清を行ったことで知られる高麗4代王・光宗(ワン・ソ)を熱演。物語の主人公は、呪われた皇子として金剛山に追いやられ育ったワン・ソと、渤海最後の王女で今は青海商団の長として商才を発揮するシンユル(オ・ヨンソ)。運命的に惹かれ合う2人の前には、ワン・ソの父である王建(ワン・ゴン)暗殺の陰謀や後継者争い、歪んだ愛の三角関係...様々な壁が立ちはだかる。

オ・ヨンソと談笑する「輝くか、狂うか」でのメイキング

(C)2015 MBC

シンユルの「初々しさ」が好評だった新星オ・ヨンソ(「輝くか、狂うか」)

(C)2015 MBC

ロマンス要素が多く取り入れられた同作だけに、「この人物をどう面白く、ヒューマニズム的に描写できるか考えた」とコメントを残しているヒョク。今まで描かれてきた光宗とは異なり、大きな笑い声をあげたり冗談を言って見せたりとユーモラスな一面も。しかしシンユルが連れ去られたとなれば、焦燥し、怒りの眼差しを見せる。自分の追い求めるものに対し実直で、感情を露わにする新たな"ワン・ソ像"をヒョクは完成させたのだ。

「輝くか、狂うか」

(C)2015 MBC

史実や文献などをベースにかつての名君や偉人を描き出す時代劇。そのキャラクターがまるで生き返ったように、より魅力的に見えるのは俳優たちの細やかな表現力があってこそ。ヒョクの所作、視線、オーラによってつむがれる名君はどの人物も色鮮やかだ。

彼が、名君ワン・ソというキャラクターに新たに命を吹き込んだ「輝くか、狂うか」は、1月5日(日)よりKNTVで放送される。最新作「私の国(原題)」同様、ほぼノースタントという圧巻の武術シーンと併せて、チャン・ヒョクならではの人間味にあふれた時代劇の世界観を堪能してほしい。

「輝くか、狂うか」

(C)2015 MBC

文=津金美雪

この記事の全ての画像を見る

放送情報

輝くか、狂うか
放送日時:2020年1月5日(日)8:30~
※毎週(日)8:30~(3話連続放送)
私の国-序章-
放送日時:2020年1月11日(土)20:50~
私の国(原題)
放送日時:2020年1月18日(土)20:50~
※毎週(土)20:50~(2話連続放送)
チャンネル:KNTV
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

詳しくはこちら

キャンペーンバナー

関連記事

関連記事

記事の画像

記事に関するワード

関連人物