人気作連発のナム・ジュヒョク、俳優人生の転機となった「ナイーブすぎる存在感」とは

2014年に俳優デビューを果たして以降、画面映えする188cmの高身長と爽やかなルックスに加え、数多くの賞を手にし、安定感のある演技が高く評価されているナム・ジュヒョク。特に2020年は「スタートアップ：夢の扉」で主人公の恋愛事情を取り巻く純粋な理系青年・ドサンを演じ、その人気を世界規模に拡大。また犬童一心監督による映画『ジョゼと虎と魚たち』(2003年)の韓国リメイクで、日本でも話題となった『ジョゼ(原題)』では、ハン・ジミンと共に恋模様を繰り広げ、改めて韓国内でも高い支持を集めた。

さらにイ・ビョンホンら豪華キャストが名を連ねる新ドラマ「HERE(原題)」でも、ジミンと3度目の共演が決定。このカップリングにますます注目が集まっているが、そんな2人が初めて共演した「まぶしくて～私たちの輝く時間～」が、4月2日(金)よりフジテレビTWOにて放送される。

「梨泰院クラス」が話題を呼んだ韓国の専門チャンネル、JTBCで2019年に放送された「まぶしくて～私たちの輝く時間～」は、第55回百想芸術大賞ドラマ部門で大賞も受賞した話題作。幼い頃、時を戻すことができる不思議な腕時計を拾った女性へジャ(ジミン)が、25歳になった時、交通事故にあった父の死を救うべく何度も時間を戻したところ、その分だけ人よりも早く成長するという副作用により70歳の姿になってしまう...というファンタジックな物語が展開する。

一方、ジュヒョクが演じているのは、酒に酔うと暴力的になる父と自分を捨てた母に対して、憎しみを抱きながら育ってきた記者志望の青年ジュナ。感情の赴くままに行動するヘジャに好奇心を抱き、初めて他人に心を開こうとした矢先、へジャが突然いなくなってしまい、心に空虚感を抱えたまま自暴自棄な生活を送ることになる、ナイーブなキャラクターだ。

これまでのジュヒョクと言えば、自由に生きるアート系プリンスをチャーミングに演じた「麗〈レイ〉～花萌ゆる8人の皇子たち～」(2016年)、好きな人にちょっかいを出してしまう大学水泳のトップ選手に扮した「恋のゴールドメダル～僕が恋したキム・ボクジュ～」(2016年)など、陽気でカリスマ的な一面を持つ役柄で天性の魅力を放ってきた。

しかし「まぶしくて～私たちの輝く時間～」ではそうした一面を封印。自分の暗い過去をヘジャに打ち明ける際の寂しそうな横顔、突然ヘジャがいなくなったことで虚空をただ見つめる切ない目つきなど、影を抱えた人間像を繊細な芝居でリアルに表現している。

かと思えば、デートのシーンでは奔放なヘジャを見守る優しい笑顔や、愛を告白する時のはにかんだ表情など、まぶしすぎるビジュアルを生かした甘い一面も。これまでの役とは一味異なる、落ち着いた色気を漂わせているのだ。

日常の風景や愛犬との様子が数多く投稿されたInstagramのフォロワーが1400万人を超えるなど、ナチュラルな素顔もファンを魅了してやまないジュヒョクだが、「まぶしくて～私たちの輝く時間～」で見せる影を背負った姿もまた新鮮で、そのギャップに魅了されてしまうこと間違いなし。彼の俳優人生において転機となった作品だけに、今後のさらなる活躍に向けてぜひチェックしておきたい。

文＝HOMINIS編集部

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