スター俳優へと上り詰めたナム・ジュヒョクの原点！6年前に見せた「公式イケメン」の存在感

人気小説を映像化したホラーコメディ「保健教師アン・ウニョン」(2020年)から青春ドラマ「スタートアップ：夢の扉」(2020年)まで、様々なジャンルで引っ張りだこの俳優ナム・ジュヒョク。188㎝の長身と爽やかで好感度抜群のルックスに加え、これまで数多くの賞を手にするなどその演技力にも定評がある。

そのほか、日本映画『ジョゼと虎と魚たち』のリメイクということでも注目を集めた『ジョゼ(原題)』など、スクリーンにも活躍の場を広げているジュヒョクだが、そのスター性を世に知らしめたドラマ「恋するジェネレーション」(2015年)が、8月4日(水)よりKBS Worldで放送される。

「恋するジェネレーション」は、1999年から続くKBSの人気ドラマ「学校」シリーズの6作目。スターの登竜門的シリーズとしても知られており、第1作「学校」(1999年)に出演したチャン・ヒョクは今や"時代劇のカリスマ"と呼ばれるスター俳優に。「学校2」(1999年)と「学校3」(2000年)からはイ・ドンウクやチョ・インソン、「学校4」(2001年)からは近年、映画出演が相次ぐコン・ユら、第一線で活躍する実力派スターが多数誕生している。

また、約10年の時を経て再開したシリーズ第5弾「ゆれながら咲く花～学校2013～」に出演したイ・ジョンソクとキム・ウビンもその後、韓国ドラマを代表する存在へと成長していった。

2014年に俳優デビューしたジュヒョクにとって、「恋するジェネレーション」はキャリア2年目にして初の主演作。同級生のいじめが原因で自殺未遂を図る18歳のウンビと、有名私立セガン高校に通う優等生ウンビョル(キム・ソヒョン＝2役)が入れ替わってしまうことから始まる同作で、ウンビョルの幼なじみで高校のスター水泳選手、ハン・イアンを演じた。

イアンは水泳の天才で、セガン高校の"公式イケメン"と呼ばれるモテ男。表向きはクールで無関心なように見えるが実は懐が深く、情に厚いというギャップの魅力がたまらないキャラクターだ。

いじめや校内暴力といったシリアスな学校問題に迫りながらも、同作の軸となっているのは、真実を求め、信念に従って人生を切り開いていくウンビの青春ストーリー。その中で、イアンは"公式イケメン"の名に恥じない爽やかな存在感を発揮し、大人たちが忘れかけている青春の煌きをナチュラルに体現している。

そして後半では、恵まれたウンビョルと孤独な生い立ちのウンビとの間で揺れていく...。そんな純粋なイアン役を持ち前のナイーブな魅力で演じ切ったジュヒョクは、見る者の共感と憧れを掻き立てていくのだ。

この作品で、デビュー2年目にしてKBS演技大賞の人気俳優賞をはじめ、数々の賞を受賞したジュヒョク。その後、韓国ドラマ界でスターの階段を駆け上がっていく彼のスター性がこの時点ですでに画面からにじみ出ている。

Instagramのフォロワーは約1600万人と、多大な影響力を持つ大スターとなった今も、ナイーブな魅力は損なわれることなく、独自のポジションを確立させている。「恋するジェネレーション」は6年前の作品ではあるが、そんなジュヒョクの個性が色濃く反映された1作であり、出演作が途切れない今だからこそ、目に留めておきたい初々しい魅力にあふれた作品なのだ。

同じく「学校」シリーズ出身である演技派チョ・インソンと共演した映画『安市城グレート・バトル』もKBS Worldにて8月6日(金)に放送する。こちらは「学校」シリーズとは一転、男たちの熱い戦いを描く歴史大作だ。俳優ナム・ジュヒョクとしての振り幅を知る上でも、死に物狂いの表情を見せる渾身の演技にぜひ注目してほしい。

文＝酒寄美智子

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