ブレイクから20年...45歳を迎えたソン・スンホンの女性を魅了し続ける「愛され力」

今年、日本デビューを飾ったENHYPENやITZYらを筆頭に、"第4世代"とされるK-POPアイドルの新たな波が押し寄せている昨今。世界的ヒットを連発させる韓流ドラマ界からも新たなスターは続々と誕生しているが、その一方で「愛の不時着」のヒョンビン、「イカゲーム」のイ・ジョンジェら、ベテランの域に差し掛かったスター俳優の存在感はまだまだ薄らぐことはない。

この10月に45歳を迎えたソン・スンホンも、第1次韓流ブームの頃から第一線を走り続ける韓流スターの一人。演技やアクションで見せるストイックな姿勢に加え、近年のバラエティ番組で見せる愛すべきキャラクターも彼の魅力を倍増させている。そんな中、スンホンがゲスト出演し、韓国で話題をさらったバラエティが「感性キャンピング」だ。

第1次韓流ブームを巻き起こした「冬のソナタ」と並び、"四季シリーズ"の一作として人気を呼んだ「秋の童話」(2000年)でのブレイクがきっかけで、トップスターの仲間入りを果たしたスンホン。その後も第一線で活躍を続け、今年も人気シリーズの最新作「ボイス4(原題)」に主演するなど、体を張った壮絶アクションを見せつけたばかりだ。

その引き締まった体躯は40代半ばに差し掛かっても健在。そこに渋みの増した大人の色気が加わり、今もファンを惹きつけてやまない。近年出演した正統派ロマンス「夕食、一緒に食べませんか？」(2020年)では、精神科医・ヘギョンを愛嬌たっぷりに演じ、紳士的かつスマートな振る舞いが評判を呼んだことも記憶に新しい。

その「夕食、一緒に食べませんか？」にスンホン演じるヘギョンの元恋人役として登場していたのが、ガールズグループ・Apinkのメンバーでもある女優、ソン・ナウン。スター同士の親交が新たな共演に結びつくことも韓国芸能界の楽しみの一つだが、ナウンが出演するバラエティ「感性キャンピング」にソン・スンホンがゲスト出演したことも、韓ドラマファンの注目を集めた。

「感性キャンピング」は、コロナ禍で海外旅行に行けない視聴者のため、韓国の人気女性タレント5人が海外の観光地と似ている場所を探し、感性で"海外気分"を楽しむというコンセプトのバラエティ。ナウンのほか、『パラサイト 半地下の家族』の女優パク・ソダム、MAMAMOOのソラ、「リトル・フォレスト」のパク・ナレ、ドラマでも活躍する女性芸人アン・ヨンミといった、ジャンルも多彩な個性派メンバーが出演しているが、その記念すべき初ゲストとして登場したのが、スンホンだ。

第1回の行き先は、"韓国のスイス"と呼ばれる南海。スンホンは登場シーンこそ甘いマスクで5人をときめかせたが、その後は人懐っこい素顔を存分に発揮。5人のレギュラー陣よりひと回りもふた回りも年上なのだが、キャンプがスタートすると年齢の差を微塵も感じさせない親しみやすさを見せ、率先してギャグを飛ばしては笑いを生み出す"スンホンおじさん"と化した。

キャンプの醍醐味である野外クッキングのシーンでは、アサリの入った鍋に豪快に缶ビールを回しかけ、特製のアサリの酒蒸しを調理。6人でテーブルを囲むと「このアサリの酒蒸し、美味しいね。誰が作ったの？あ、僕が作ったんだ！」とニヤリ。5人とも家族のように打ち解け、楽しい夜を過ごした。

「ボイス4(原題)」で見せたハードな表情とは真逆のチャーミングな素顔に、韓国での放送時には視聴者から驚きの声も上がったほど。この愛すべきキャラクターこそが、長年第一線で活躍し続けるスンホンの魅力の一因とも言えそうだ。

なお、「感性キャンピング」には＃3以降も、実力派俳優イ・サンユンや、イ・ビョンホンの妻としても知られる女優イ・ミンジョンら人気者が続々と出演。5人のレギュラー女性陣の飾らないやり取りが、ゲストの和やかな表情を生み出すよい触媒になっているようで、普段は見られない等身大の素顔を覗かせ、スンホンに負けず劣らず大きな話題を振りまいた。スンホン出演の＃1・＃2と合わせ、トップ俳優たちの貴重な一面を存分に楽しみたい。

文＝酒寄美智子

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