神谷浩史が話題の北欧ドラマ吹替版で主演!アニメのアフレコとの違いを語る

アフレコ現場で、何か実感されたことなどはありますか?

「アルファ役の花輪英司さん、ルイーセ役の安藤瞳さん以外は、初めましての方がほとんどだったんですけど、皆さんすごいんです。僕はアニメーションの方が多いのですが、外画をメインに活動されていらっしゃる方からすると『アニメーションって、どうやって声を当てるんですか?』みたいなことを言われるんです。でも外画の声優さんは、作品に関する情報が圧倒的に少ない中で、原音のニュアンスと画を見て、それで正解の音を本能的に引き出すことができる人たちなんですよ」

「台本にはト書きがあるので、その中にヒントを見つけたり、原作に答えがあったりするので、そういうもので事前に勉強することもできるんですよ。でも、外画はそれがない。特に今は、海外作品でも割とすぐに日本で公開・放送する関係上、本当に吹替版台本もギリギリに完成するとか、結構厳しい環境で作られていて。そんな中で、今までのたくさんの海外作品をアフレコするうちに培ってきた勘や感性の鋭さが、皆さんとても優れていらっしゃるんです。なぜ、そんな正解としか思えないような音をテストの時から出せるのか、本当にすごいですよ」

神谷さんが思う、吹替版ならではの魅力をお聞かせください。

「やっぱり日本人が観て最も理解できることですよね。海外ドラマでは多種多様な人種がいて、いろんな言語が使用されている舞台だからこその面白さもあると思います。この作品では、テロリストたちは英語で話しているんです。だから、人質たちはデンマーク語ではなく英語でアプローチしない限りは、犯人グループと会話ができないんです。つまり、自分たちを拘束している犯人が何人だか分からない、という恐怖も作品にはあるんですけど、吹替版ではその部分を表現するのが非常に難しいですよね」

「それを置いたとしても、やはりセリフのすべてを日本語化することによって、日本人が一番理解できて、なおかつこの作品の魅力を一番伝えられることを念頭に、吹替版は作られています。もちろん、原語を理解できる方、字幕の方が優れているという方もいらっしゃるかと思いますが、僕は日本語を扱う仕事をしているので、作品を日本人が楽しむために吹替版はなくてはならないと思っています。だから、吹替版が視聴者の皆さんに一番面白いと思ってもらえたらとてもうれしいし、作品に参加できた意味があるなと思いますね」

文=中村実香 撮影=干川修
ヘアメイク=NOBU(HAPP'S)
スタイリスト=村田友哉(SMB International)

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放送情報

BELOW THE SURFACE 深層の8日間[二カ国語版]

放送日時:2018年10月4日(木)22:00~

※毎週(木)22:00~ほか

チャンネル:スーパー!ドラマTV

※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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