早見沙織が明かす、前作から5年経った「俺ガイル」で感じた奥の深さ

渡 航の人気ライトノベル原作のアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」。同シリーズは、2013年の第1期放送時より、静かに、そしてひたむきに「本物」を追い求める高校生たちの姿をリアルに描いたストーリーと、江口拓也、早見沙織、東山奈央ら、登場人物の心情を繊細かつ的確に表現した声優陣の演技により、アニメファンから圧倒的な支持を得た。

4月よりTBSチャンネル1ほかで放送される「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」では、2015年に放送された第2期に連なる物語が展開。主人公の男子高校生・八幡と、彼と同じ「奉仕部」に所属する雪乃と結衣、そして後輩のいろは、4人の深化する関係を繊細につづる。今回はヒロインの1人で、クールな美少女・雪乃を演じる早見沙織に、雪乃への思いなどを聞いた。

――今作の印象をお聞かせいただけますか?

「キャラクターたちのつらかったり、苦しかったり、どうにかしたいとあがく感じが、各話のクライマックスで訪れていて毎回最終回みたいです。原作に目を通したりしながら演技プランを立てていますが、自分が思っているよりもさらに深いところの、雪乃の思いや考えをディレクションで教えていただいて、本当に奥が深いです」

――本作の舞台になっている千葉市で訪れてみたところはありますか?

「海浜幕張公園など、作品に関わる前に行ったことはありました。映像特典の撮影で、マザー牧場に行ったり、千葉ロッテマリーンズの始球式でアナウンスをさせていただいたこともあります。この前は、いなげの浜に行ってきました」

――アフレコ現場の雰囲気はいかがですか?

「第2期から地続きなので作品世界で流れる時間はそのままなんですけど、演じる私たちにとっては5年間経っているんですよね。以前の自分に焦点を合わせ過ぎると、臨場感が逆になくなってしまうので、今の自分で今の雪乃を通して感じたことに重点を置きつつ演じています」

――演じられている「雪乃」を一言で表していただけますか?

「自分のよく知っている人をどういう人か簡潔に言って、と言われるとすごく難しいと思うんですよ。例えば『佐倉綾音ちゃんってどういう人?』って言われても、やっぱり一言ではなかなか説明できないし、いろいろなところを知っている分、難しいですよね。それと一緒で雪乃も初期の一面だけ見ると、芯が通っているように見えるけど、ひもといていけばいくほど不安定なところが見えてくるんです。もろい部分や、すごく影響を受けやすいところを『完』では、なんとか自分というものに焦点を当てて生きていると思うんです」

――もし現実に八幡がいたとしたら、どういう関係になると思いますか?

「何かきっかけがないと、あまり深くしゃべらずに終わってしまうかもしれないですね。それはお互いにだと思うんです。私も彼のことを一面しか知らないで終わるでしょうし、彼も私のことを全く掘り下げずに終わる高校生活になりそうですね。でも、もしかしたら偶然、学園祭の実行委員会で一緒になったり、妹の小町ちゃんと先に仲良くなって『お兄ちゃんです』と紹介された時に同級生だと気づいたら、お互い知ることができるかなって思いますね」

――最後に、放送を楽しみにしているファンの方たちへメッセージをお願いします。

「『俺ガイル』のファンの方にはお久しぶりです、お待たせしました。私たち演者も毎回たくさんのエネルギーを注ぐアフレコをしていますので、皆さんもエネルギーを十分蓄えてご覧ください。また、新たに『完』から『俺ガイル』に触れてくださる方には、まず『完』を見てから戻っていただくのもいいですし、最初から見ていただくのもいいと思います。ただ、最終的にシリーズ通して見ていただくと、よりエモーショナルな作品だと感じられると思います。ぜひお楽しみください」

文=中村実香 撮影=永田正雄

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放送情報

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完
放送日時:2020年4月20日(月)1:30~
※毎週(月)1:30~
チャンネル:TBSチャンネル1 最新ドラマ・音楽・映画
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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