舞台は明治時代末期。金と女にだらしないが、どこか憎めない色男の天才歌人・石川啄木と、彼の中学時代の先輩で、大学の非常勤講師・金田一京助が、奇怪な事件に挑むレトロ浪漫ミステリーアニメ「啄木鳥探偵處」。同作に出演している人気声優陣が本編を鑑賞しながら収録時のエピソードや、時には本編と関係のない話も楽しく語り合うビジュアルコメンタリー「おしゃべり探偵處」がファミリー劇場で放送中だ。
アニメ作品では、パッケージ化の際にスタッフやキャストが作品を視聴しながらアフレコ時のエピソードなどを語る、オーディオコメンタリーが音声特典として収録されることが多い。しかし、本作のようにコメントの模様が映像として収録され、全話オンエア直後に放送されることは画期的。浅沼晋太郎、櫻井孝宏らオーディオコメンタリー経験豊富な声優たちも初体験と口をそろえる。
気になる第1話(第一首)を飾ったのは、浅沼晋太郎(主人公・石川啄木役)と、櫻井孝宏(金田一京助役)のコンビ。2人は浅沼の声優デビュー作「ゼーガペイン」をはじめ、声優・鈴村健一が総合プロデューサーを務める即興舞台劇『AD-LIVE』など、さまざまな作品で共演してきた。気の置けない関係の2人だからこその軽妙なトークが展開する中、番組アシスタントを務める林幸矢(芥川龍之介役)が学生服姿で登場。
江崎慎平総監督からの本編の見どころが記された手紙を林が届けるが、総監督おすすめのポイントの映像が既に過ぎてしまっていたことから、本編にはほとんど触れず、話は脱線。アフレコ時の裏話など作品にまつわるエピソードが自由に繰り広げられる。中でも、浅沼が林に向かって語り掛ける「先輩は後輩におごりたがっている」という話題から広がる爆笑トークは必見だ。
第2話(第二首)以降も、岩手県出身の浅沼から、石川啄木、金田一京助の遠縁だったという衝撃の告白や、津田健次郎(野村胡堂役)が緊張する林を優しくリードする姿、浅沼&櫻井コンビが文豪が愛した老舗和菓子を実食、斉藤壮馬(吉井勇役)と梅原裕一郎(萩原朔太郎役)による文学の香り漂うトークなど、作品ファンにも声優ファンにもたまらない映像が満載だ。
そんなスペシャルコンテンツ「おしゃべり探偵處」の第1話(第一首)から第11話(第十一首)までが、6月16日(火)深夜よりキャッチアップ放送される。人気声優陣と一緒に本編を鑑賞する気分を味わいながら物語を振り返り、最終回に向けてさらに盛り上がってほしい。
文=中村実香
放送情報
啄木鳥探偵處ビジュアルコメンタリー「おしゃべり探偵處」 キャッチアップ放送
放送日時:2020年6月17日(水)0:00~ほか
チャンネル:ファミリー劇場
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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