花守ゆみり、東山奈央らの朗読劇と作品を彩った音楽で『ゆるキャン△』の世界を体感！

TVアニメ『ゆるキャン△』シリーズのスペシャルイベント「ゆるキャン△音楽祭2021」が、10月9日に山梨・YCC県民文化ホールで開催された。『ゆるキャン△ SEASON２』の思い出を振り返るかのように、シリーズの劇中音楽を手掛けてきた立山秋航と"ゆるキャン△アコースティックバンド"が演奏する劇中BGM、亜咲花と佐々木恵梨によるOP＆ED主題歌歌唱、そして花守ゆみり(各務原なでしこ役)、東山奈央(志摩リン役)、原紗友里(大垣千明役)、豊崎愛生(犬山あおい役)、高橋李依(斉藤恵那役)のメインキャスト5人が織り成す朗読劇で『ゆるキャン△』の世界を表現。多くのファンが『ゆるキャン△』の世界観に浸った。

ステージの幕が上がり、キャスト5人の朗読劇からスタート。山梨にちなんで富士山を配置したステージセットを背に、5人はアニメ本編さながらのストーリーを展開した。続いて、バンドメンバーがパーカッションやカウベル、アコースティックギター、バイオリン、アコーディオンなどを弾きながら客席内を練り歩いて登場。全員がステージに上がったところで、「やっぱグループキャンプ！」からライブパートに突入した。緩急に富んだ劇中曲の数々は、『SEASON２』の名場面を思い出させてくれるだけでなく、自身もキャンプ場で自然を楽しんでいるかのような疑似体験をさせてくれた。

以降はバンマス立山の楽曲解説と演奏、そしてキャスト陣による朗読劇を繰り返していく。演奏パートでは、キャストの5人もパーカッションなどを手に演奏に加わる一幕があり、客席からの手拍子も一段と大きくなった。また、楽曲解説では「なでしこ」「なでしこの思い」の2曲が、なでしこの名前の「な」「で」「し」「こ」の4語のイントネーションにそのまま音階を付けたものだと説明された。そして、朗読劇の中ではリンやなでしこたちがテントを設営しつつ、過去のキャンプを振り返っていく。

イベント中盤にはキャスト5人のトークパートも。花守が「この5人で山梨に来るのは初めてなんです！」と口にすると、高橋は「私、東京以外でのイベントに参加するのも初めて」と明かすなど、会場の空気を和ませた。さらにトークパートの中で、アウトドアイベント「第1回やまなしアウトドアまつり ゆるフェス△」が来年、甲府で開催されることも発表された。

イベント後半、ニット帽をかぶった亜咲花がステージに登場し、『SEASON２』オープニングテーマ「Seize The Day」をゆるキャン△アコースティックバンドの演奏で歌唱。続いて佐々木恵梨がステージに加わり、『SEASON２』の第7話で挿入歌としても使用された「この場所で。」を亜咲花と佐々木の2人で披露した。2人が生み出す、透明感の強い美しいハーモニーが心地良く響き、会場は爽やかで温かな空気に包まれていく。また、佐々木はアコースティックギターのみを伴奏に、『SEASON２』のエンディングテーマ「はるのとなり」をしっとりと歌い上げた。

朗読劇もクライマックスに差し掛かり、テントを撤収した5人は、なんだか寂しげな様子。それぞれが次に行きたいキャンプ場を挙げると、なでしこが「それ、全部行こうよ！みんな、また次のキャンプも楽しもうね！」と元気良く発し、その流れでラストナンバー「ゆるキャン△ SEASON２のテーマ」へとつながっていった。心がほっこりする演奏を満喫したところで、立山が「これからもいい音楽を届けたいと思います」とあいさつをして、イベント本編は終了した。

アンコールでは佐々木が「そろそろ寒くなってきますが、この曲を聴いていただけたら」と、第１作目のエンディングテーマ「ふゆびより」を歌唱。続いて亜咲花が再び登場し、次の曲に突入するかと思いきや、10月7日に22歳の誕生日を迎えたばかりの彼女へのお祝いサプライズが。最初は驚きを隠せない様子だったが、すぐに満面の笑みで「22歳になった、パワーアップした亜咲花で歌いたいと思います！」と、第１作目のオープニングテーマ「SHINY DAYS」を歌い、華やかなサウンドとともにイベントを締めくくった。

これでイベントは終了するかと思われたが再度幕が上がり、ステージ上には劇中に登場するアウトドアショップ「カリブー」のマスコットキャラクター、カリブーくんの姿が。花守とのコミカルなやりとりを経て、他のキャストをステージに呼び込むと、映画『ゆるキャン△』の公開時期が2022年初夏になったことを発表。さらに、完成したばかりの映画のティザービジュアルも公開された。車を背に、少し大人になったキャラクター5人の姿が印象的なこのティザービジュアルを前に、花守は「これからも『ゆるキャン△』を一緒に楽しんでいきましょう！」と告げてイベントは終了した。

文＝西廣智一

この記事の全ての画像を見る