――本作には、昭和時代に放送されていたハンナ・バーベラ・プロダクション・アニメに登場するキャラクターがたくさん登場していますね。
茶風林「やっぱり、子どもの頃に毎日のようにテレビで観ていたハンナ・バーベラ・プロダクションのアニメに、自分が声をあてる側になったことに対する驚きと嬉しさとがあります。でも、子どもの頃に観ていた時の声優さんには全然かなわないよ!って感じですね。本作には『突貫カメ君』や『ワニのワリー』、『大魔王シャザーン』などのキャラクターがたくさん出ていて『わー、いっぱい出ている!すごい!』と、童心に返ることもありますし...。いや、童心に返っちゃだめなんだよ(笑)。視聴者になっちゃだめなんだよね。でも、本当に光栄です。懐かしさと嬉しさとで幸せです」
林「僕にとってのハンナ・バーベラ作品は、小さい頃に観ていたという作品ではないので、わからないことも多いんですけど、この作品って、登場するキャラクターみんなが主役の作品だなって、すごく感じているんですよね。僕たちクマコンビがフィーチャーされる回もあれば、ケイブマンがメインの回もあって、それぞれの性格や内面をしっかり描かれる機会があるので、そういったバラエティ感というか広がりがおもしろいな、とめちゃくちゃ思いました。アフレコ時に茶風林さんから、登場するキャラクターたちの歴史を教えていただいたりしているのも貴重だなって思っています」
――数々の洋画や海外ドラマ、そしてアニメで吹替版ボイスキャストを務めてきたお二人が思う、日本語吹き替え版の魅力をお聞かせください。
茶風林「僕の個人的な意見ですけど、やはり日本人が観て、さらにおもしろく感じるものを提供することだと思います。そうでないと、オリジナル版のトレースになってしまいますから。僕が子どもの頃にワクワクしながら、毎日のようにテレビにかじりついて観ていたあの世界観を今、観る子どもたちにも感じて欲しいですし、そのためにはやっぱり日本語吹替版として、一段も二段もテンション上げていかなきゃいけないんじゃないかなって思っています。それが吹き替えである意味という気がしています」
林「まさに茶風林さんのおっしゃる通りで、字幕を読むのが苦手だったり、まだ漢字が読めないお子様もいらっしゃるじゃないですか。やっぱり日本語の美しさによって、作品を観やすくするというのが吹き替えの大切なところだと思っています。吹き替えって、いろんな可能性があると思うんですよね。オリジナルの俳優さんに寄せたナチュラルなお芝居もあれば、オリジナルとはかけ離れた吹き替えで遊ぶというのもひとつの魅力ですし、吹き替えすることによって、作品の良さが際立ったり、新しい魅力が生まれたりとか、そういった可能性を秘めたものだと思います」
――最後に、放送を楽しみにしている皆様へメッセージをお願いします。
茶風林「文句なしにおもしろい、すごく個性的なキャラクターが勢揃いして大暴れするので、毎回毎回、楽しいと思います。放送を楽しみにしていてください!ヨギもよろしく(笑)」
林「『常識にとらわれない』というのが、この作品を表現するのにぴったりなワードだと思います。キャラクターの愛くるしさと常識外れのギャグとの融合が絶妙な作品で、他にはきっとない笑いを楽しめると思いますので、お子様から大人の皆さんまで、楽しんでいただきたいです!」
文=中村実香 撮影=永田正雄
放送情報
ジェリーストーン!
放送日時:2022年6月4日(土)10:00~
チャンネル:カートゥーン ネットワーク
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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