埼玉西武のエース・高橋光成が交流戦でさらに加速し、最多勝と優勝奪還を狙う!

2年ぶりに開催されるセ・パ交流戦に突入したプロ野球。交流戦初優勝、そしてリーグ優勝奪還を目指す埼玉西武ライオンズの主催試合は、フジテレビTWOで試合終了まで全試合完全生中継。そんな今季の西武の開幕投手を務め、勝星を積み重ねているのがエースの高橋光成(たかはしこうな ※「高」は正しくは「はしご高」)だ。

■前橋育英高で夏の甲子園初出場初優勝の快挙を達成

群馬県沼田市出身の高橋は、前橋育英高校に入学し、1年時からエースとなり、2年時には群馬県予選を勝ち抜いて第95回全国高校野球選手権へ出場。1回戦は9者連続奪三振をマークしての完封、2回戦も完封し、3回戦は1失点完投と勝ち上がった。疲労を考慮して準々決勝はリリーフ登板に回ったものの、準決勝・決勝といずれも完投勝利。高橋は6試合、計50回を投げて自責点わずか2、防御率0.36という圧巻の投球で、前橋育英高を夏の甲子園初出場初優勝の快挙に導いた。3年時には県予選で敗れ、甲子園出場はならなかったが、長身から投げ下ろす速球と、鋭く落ちるフォークを評価され、2014年のドラフト1位で埼玉西武から単独指名を受けて入団した。

(C)SEIBU Lions

■プロ入り1年目に史上最年少で月間MVPを受賞

プロ1年目の2015年8月2日の福岡ソフトバンク戦で1軍デビューを果たした高橋は、8月9日のオリックス戦で早くもプロ初勝利を飾る。そして8月23日の千葉ロッテ戦で初完投・初完封勝利をマーク。プロ4試合目での完封勝利は、西武の高卒新人としては松坂大輔と並ぶ球団最速記録となった。この年の8月は4勝1敗、防御率2.96の成績でパ・リーグの月間MVPを獲得。18歳6ヶ月での受賞は両リーグを通じて史上最年少記録だった。順風満帆なスタートを切った高橋だが、プロの世界は甘くなく、翌年以降は壁にぶつかる。2016年は7連敗するなど苦しんで4勝11敗、2017年は右肩を故障して3勝、2018年も調子が上がらずわずか3試合のみの登板と、成績は下がっていく一方だった。

■先輩の菊池雄星から学び、心身ともに大きく成長

高橋に転機が訪れたのは2018年のオフ。菊池雄星(現シアトル・マリナーズ)が中心となって行っている自主トレに初めて参加し、投球技術やトレーニング方法に加え、身体のメカニズム、栄養面、メンタルなど、アスリートに必要な様々なことを本格的に学んだ。そして心身ともに大きく成長を遂げた2019年、西武・埼玉西武で182勝を挙げたレジェンド・西口文也(現埼玉西武投手コーチ)が着けていた背番号「13」を受け継ぎ、10勝6敗と自身初の2桁勝利をマーク。昨年は前半こそ調子が上がらなかったが、夏場以降に安定し始め、9月1日の千葉ロッテ戦では7回1アウトまでノーヒットノーラン、9月8日のオリックス戦では9回先頭打者にヒットを打たれるまでノーヒットノーランを継続と、あわや大記録達成の試合を2回続けた。コロナ禍による試合数の減少で8勝止まりだったが、初めて規定投球回数に到達し、次世代のエースと呼ばれるに相応しい存在になった。

(C)SEIBU Lions

■開幕5連勝の今季、交流戦で飛躍し最多勝へ突き進む!

初の開幕投手を務めて勝利を飾った今季は、開幕から無傷の5連勝と結果を残している高橋。ハイスピードカメラなど最新テクノロジーを用いた動作解析のエキスパートに依頼して投球をチェックし、フォームが固まったことで、身長190cm、体重105㎏の恵まれた体格から投げ下ろす150km/h台のストレートの球威が増し、鋭く落ちるフォークの制球力にも磨きがかかった。また、メンタル面の安定感も高まっている。2019年には2勝0敗、防御率1.71と好投している交流戦でさらなる飛躍を遂げ、高橋光成が初の最多勝獲得へ向けて突き進めるか注目だ。

文=田口裕(エンターバンク)

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LIONS BASEBALL L!VE 2021
放送日時:2021年6月8日(火)17:35~ほか
チャンネル:フジテレビTWO ドラマ・アニメ
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