小久保裕紀監督は選手にもっとやらせるイメージだったけど...」五十嵐亮太がキャンプで見つめた新生ホークスの姿

撮影:西日本新聞社

小久保裕紀新監督が就任し、ソフトバンクは4年ぶりのV奪還を旗印に新たなスタートを切った。ヤクルト、ソフトバンクOBでメジャーでも活躍した五十嵐亮太が、今回「スポーツライブ+」の解説でホークスのキャンプ地・宮崎市生目の杜運動公園を訪問。ソフトバンクに在籍した6年間は同地で汗を流した五十嵐亮太に、番記者としてホークスを長く取材する西スポWEB OTTO!の記者・小畑大悟がインタビューしました。(全3回の1回目)

――キャンプ地を精力的に動き回り、「新生小久保ホークス」の雰囲気を感じ取った。2004年から3年間、五十嵐さんはヤクルト、小久保監督は巨人と同じリーグでプレーしていたが、これまでの小久保監督をどう見ていたか

「現役時代の小久保監督は、選手としての考え方、チームの在り方、どういう立場でプレーするかなどしっかりと自分の方向性を定める強さがある人という印象がありましたね。考え方をしっかり持っている印象が強いですね」

――12年に現役を引退した小久保監督と13年にソフトバンク入りした五十嵐さんは入れ替わりとなったため、チームメートとして戦ったことはなかった

「指導者になられて、筋道を立て、方向性を定め、ある程度は強制力を持ちながらやっていくのかと思っていました。小久保さん自身、ものすごく練習をやられていたので、選手にももっとやらせるのかなというイメージだったけど、全体練習の時間も若干短くなって、個人が考えて取り組む時間を多く設けている。選手が自分で考えて、取り組んでいきましょうという方向性のような気がします。今の選手、環境に合わせて変化があるのかなと感じましたね」

インタビューを受ける五十嵐亮太
インタビューを受ける五十嵐亮太

撮影:西日本新聞社

――21年に指導者としてソフトバンクに復帰した小久保監督はヘッドコーチを1年、2軍監督を2年務めてから1軍監督に就任した

「自分たちがやっていた頃の選手と監督、コーチの関係、先輩と後輩の関係とは違うというのを感じて、今に合っているものは何なのかを考えてやっていると思います。そういう経験が監督になっても生かされるのかなと。その中でもどこかで自分らしさを出さないといけないし、監督が代わることでチームカラーや方向性をしっかりと定めないといけません。今年のスローガンの『VIVA』は小久保さんらしさが出ているんじゃないですか」

――五十嵐さんは、ソフトバンクでは秋山幸二監督、工藤公康監督の下でプレーした。監督が代われば、チームのカラーも変わる

「秋山さんは選手の能力を引き出すのがうまく、選手のモチベーションも上がりました。僕自身も野球人としての能力を伸ばしてもらった。工藤さんは初めて監督になり、1年ごとに変化していった印象ですね。何が必要かを考えながら適応していったことで、何度も日本一に導いたんじゃないでしょうか。小久保監督はヘッドコーチ、2軍監督を務め、満を持しての1軍監督なので、チームのことを理解しているのは間違いありません。そのうえで選手たちをうまく機能させるのかは監督の腕にかかっていると思います。ホークスは強いよねという戦力にはなっているので、どう起用するかは楽しみしかありません」

――ヤクルト、米メジャーでも活躍した現役時代はいろんなタイプの監督に仕えた。選手としてやりやすい監督とはどのような人なのか

「選手は言葉ではなく、使われ方で監督の思いがすごく伝わってきます。言っていることと実際の采配が一致しないと違和感が生まれる。監督の考え方は言葉にしなくても伝わる。直接話すのではなく、メディアを通してのコメントを見ている選手も多いので、監督の期待度が分かります。どういうことを求められているかが明確になればなるほどやりやすい。自分の仕事、役割を理解して、方向性が定まったらあとは自分がやるだけですからね」

この記事の全ての画像を見る

放送情報

スポーツライブ+「ホークスキャンプ中継」

詳しくはこちら

キャンペーンバナー

関連記事

関連記事

記事の画像