撮影：西日本新聞社
――ソフトバンクは常勝軍団として常に勝つことが求められる。監督にかかるプレッシャーも他球団より大きいのではないか
「戦力はある程度そろっているけど、けが人が出たり、うまく機能しなくなったりした時の入れ替えが難しいですね。2軍でいい選手が出てきたのになかなか1軍で使うタイミングがないと、モチベーションにも関わってくるので」
――4軍まで備えた大きな組織になったからこそ首脳陣のマネジメント力もさらに問われる
「監督とコーチの関係性が良くないと、選手にも伝わるんですよね。監督が信頼して任せられるコーチが入ったのはチームにとって大きなプラスだと思います。コーチがしっかり考えて、方向性を選手に伝えることができる。そこが一致しないと、選手には迷いが生まれます。選手はやりやすい環境だと思いますよ。経験豊富な倉野さん(投手コーチチーフ兼ヘッドコーディネーター)が入ったことや(1軍から4軍を統括する)コーディネーター制は絶対にプラスになる。1軍と2軍でやっていることが違うと選手もパフォーマンスを発揮できない。うまく機能すれば、選手にもコーチにもやりがいが生まれます」
――五十嵐さんはヤクルト、MLBを経て、ソフトバンクに入団した。在籍6年間の宮崎キャンプで感じていたことは
「とにかく練習量が印象に残っていますね。(西武から加入した)山川(穂高)選手と話したときにも『練習量はしっかりしているな』という言葉がありました。それは小久保さんや松中(信彦)さんらOBの方々の練習量や試合に向かう姿勢が継承され、後輩につながっているんだと思います。それがホークスの良さであるし、いいものを残しながら新しいものに変えていくところもバランスを意識してやっているのかなと思いますね」
――小久保監督は就任会見でも「王イズム」の継承を掲げた。主力が先頭に立って引っ張っていくチームをつくっていく
「ホークスはいい選手を輩出していて、強い時代はそういう選手が中心になって引っ張ってきました。そのうちの一人が小久保さん。だから正直言って、自分のような選手がチームにいれば助かると思っているんじゃないですか。監督の思いをどれだけベテランが理解できるかはとても大事。その辺はコミュニケーションを取りながら伝えていると思うので、ベテラン選手に頑張ってもらわないといけませんね」
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