当時15歳の清原果耶の存在感も眩しい!藤井聡太竜王と同じく「中学生棋士」として注目を浴びた主人公を取り巻く人間模様が楽しい「3月のライオン」

「3月のライオン【前編】」
「3月のライオン【前編】」

(C)2017映画「3月のライオン」製作委員会

零を取り巻く人々もまた、原作のイメージを損なわない"キャスティングの妙"が光る。零に大きな影響を与える、師匠かつ養父でもある幸田柾近(豊川悦司)の長女・香子を有村架純が演じている。

激情型でプライドも高く攻撃的な香子は、これまで有村が演じてきた役柄とは全く異なるキャラクター。内弟子となった零が才能を開花させていく一方で、実の父親に棋士としての才能を見限られ、彼らにも将棋にも消化することのできない複雑な感情を抱いている。

零を罵倒する低く重たい声、艶っぽい表情や憂いを帯びた瞳。気性の激しさばかりでなく、香子が抱える寂しさや不安定な心の痛みも伝わってくる。清純派のイメージを覆す熱演で女優としての演技の幅を見せた。

「3月のライオン【後編】」
「3月のライオン【後編】」

(C)2017映画「3月のライオン」製作委員会

そして、孤独に生きる零を優しく包みこんでくれるのが、川本3姉妹だ。両親のいない川本家で妹たちを育てる長女・あかり役は倉科カナ。穏やかで愛情深く、母のような温もりを持つあかりの強さと弱さも自然に感じさせた。

中学生の次女・ひなた役は、当時15歳の清原果耶が抜擢された。今や演技派へと成長した清原が、零の心を大きく動かす存在となるひなたを等身大で演じている。普段は元気いっぱいで明るい少女だが、多感な年頃に複雑な環境や事件が重なり、感情をぶつける場面も多い。母を亡くした悲しみを抱えきれずぽろぽろと溢れる大粒の涙や、自分の正義を貫く彼女の真っ直ぐさが、胸に響いた。末っ子・モモを演じた新津ちせの、無邪気な可愛らしさにも癒される。

この記事の全ての画像を見る

放送情報

3月のライオン 前編
放送日時:2023年2023年3月12日(日)17:30~
3月のライオン 後編
放送日時:2023年2023年3月12日(日)20:00~
チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合があります

詳しくはこちら

キャンペーンバナー

関連記事

関連記事

記事の画像

記事に関するワード

関連人物