三浦春馬が難病と闘う青年をまっすぐな芝居で体現!多部未華子と演じる"運命の恋"も胸に刺さる「僕のいた時間」

(C)共同テレビジョン

三浦が演じるのは、筋肉が徐々に衰えて呼吸困難に陥り、最終的には人工呼吸器をつけないと死に至ってしまう難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」と闘う青年・澤田拓人。大学時代は生きる目的を漠然としか考えていなかったが、自身がALSだということを知り、残された人生を模索していくこととなる。

物語は、大雨が降る薄暗い都会の雑踏の中、車椅子に乗った拓人がずぶ濡れになりながら、ひと言のセリフもないままで彷徨う場面からスタート。拓人の主治医となる神経内科医師の谷本(吹越満)がALSの症状を説明するナレーションが流れる中、三浦は無表情かつ一切のセリフなしという状態でありながらも、拓人の胸に渦巻く絶望や、やり場のない悲しみを見事に表現している。

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そして、拓人がまだ病魔に冒されていない大学3年生の冬から、拓人とその運命の相手・恵との恋を描いていく。容姿端麗で、困っている見知らぬ女性を身を張って助けるため、鳴ってもいない自分の携帯電話の電源を切る演技までやってのける拓人。面接後に恵に呼び止められて助けた理由を聞かれた際も、さりげなく名前を聞き出すだけでなく、「別にかばった訳じゃないから。自分のため。面接官にアピール」と、彼女の負担にならないよう、笑顔で優しい嘘をつくなど、やることなすことカッコいい青年を爽やかに演じている。恵と大学構内で再会し、お互いに不採用だったことを報告しあう際も明るい笑顔で彼女を安心させ、2人の初デートとなった海辺でも、恵に「そっち」と呼ばれた際に「そっちじゃなくて、拓人」と、流し目で名前を呼ぶように甘い声で話すなど、三浦は、声のトーンや多彩な表情、視線などを駆使して、恵が拓人へ恋してしまう理由に圧倒的な説得力を持たせている。

また、第1話のクライマックスでは、冬の夜、屋外で言葉を交わす中で寒そうに身を縮めながらも「寒くない!」と笑顔を浮かべる恵に、背後から優しくマフラーを巻くシーンが登場。恵から「こういうのって、彼女にしかしちゃいけないんだよ」とたしなめられた際に「...なんでかな」と、照れ笑いを浮かべてから「...守りたくなる」とつぶやく場面での、三浦の切なげな表情に、誰もが胸キュンしてしまうこと確実だろう。

拓人と恵の恋のはじまりを描く第1話から、少しずつ、彼らの幸せに忍び寄る病魔。2人の未来に待ち受ける運命と、常に命のリミットを意識しながらも前向きに生きていく彼らの姿を温かな視線で描いていくヒューマンストーリー。三浦による渾身の演技を、最終話までしっかり見届けて欲しい。

文=中村実香

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放送情報

僕のいた時間 一挙放送
放送日時:2023年4月2日(日)4:55~ほか
チャンネル:ファミリー劇場
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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