濱田岳が純粋さを感じる空き巣を演じ、奇妙な運命に巻き込まれる映画「ポテチ」

奇妙でハートウォーミングな物語を描いた映画「ポテチ」(2012年)が5月5日(金)にWOWOWシネマで放送される。
伊坂幸太郎による同名短編小説を中村義洋監督が映画化。「アヒルと鴨のコインロッカー」(2007年)、「フィッシュストーリー」(2009年)、「ゴールデンスランバー」(2010年)に続く4度目のタッグを組み、井坂×中村の名コンビぶりを発揮する。仙台在住ゆえに地元を舞台にすることが多い伊坂作品だが、今回も同様。震災復興の後押しにもなったオール仙台ロケを敢行し、原作の世界観を余すことなく映し出す。

空き巣仲間(大森南朋)と相談をする濱田岳
空き巣仲間(大森南朋)と相談をする濱田岳

(c)2007伊坂幸太郎/新潮社(c)2012『ポテチ』製作委員会

本作は、同じ日に生まれながら片や空き巣、片やプロ野球選手となった2人をめぐる運命を綴ったヒューマンドラマ。しがない空き巣の青年・今村は恋人の若葉とともに、スランプに苦しむプロ野球選手・尾崎のマンションに忍び込む。試合中は絶対に留守だという確信あっての犯行だが、今村は同じ生年月日に生まれた地元のスターに特別な思いを抱いていた。そんな矢先に尾崎家の電話のベルが鳴り、留守電に若い女性からの助けを求めるメッセージが吹き込まれる。意図せず聞いてしまった今村と若葉は放っておくことができず、女性のもとへと向かう。

主人公・今村忠司には濱田岳が起用された。1998年にドラマデビューを果たし、子役から活動を始めた濱田。2004年に出演した「3年B組金八先生」第7シリーズで名優・武田鉄矢に対しても堂々たる芝居を見せ、大きな注目を浴びた。2007年には前述の映画「アヒルと鴨のコインロッカー」で主演を務め、伊坂作品ならびに中村組の常連に。3作目となる「ゴールデンスランバー」の連続殺人犯キルオは原作者が濱田を当て書きしたキャラクターというが、確かに彼以外にはありえないほどぴたりとハマっている。その大きな期待と信頼に応える秀逸な演技だった。どこにでもいそうでどこにもいない。リアルとファンタジーの狭間で、気弱な青年にも連続殺人犯にもなれる唯一無二の役者だ。

この記事の全ての画像を見る

放送情報

ポテチ
放送日時:2023年5月5日(金)17:30~
放送チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

詳しくはこちら

キャンペーンバナー

関連記事

関連記事

記事の画像

記事に関するワード

関連人物