元月組トップスター・珠城りょうが改めて退団公演「桜嵐記」への思いを語る「皆さまにとっても大切な作品だったと知ることができて良かったと思います」


珠城「弓を持ってのお芝居は、『桜嵐記』が初めてだったので、所作などは最初に教えていただいたものを習得したという感じです。馬に乗ることが多いために南北朝時代では刀ではなく逆反りになっている太刀を持っていたということを教えていただきました。やはり所作や抜き方も、他の時代で演じた時とは違うので、実際に経験して、とても勉強になりました」

――珠城さんがお感じになる宝塚歌劇の魅力をお聞かせください
珠城「最近、映画やマンガ原作の作品が、エンターテイメントとして数多く上演されていますが、宝塚のいいところは、座付きの演出家がいて、演者に対して当書きしたオリジナル作品を上演できるところだと思っています。そういう意味でも、豪華な衣装と照明、舞台美術、生のオーケストラ、それらを盛り込んだ作品を自由に作り、自分たち専用の劇場で上演できることが、やっぱり宝塚の強みであり、魅力だと思います」

――本作で初めて宝塚歌劇に触れる方に見どころを教えてください
珠城「宝塚は『少女マンガから抜け出したような世界』というところで、どうしても役者のビジュアルに目が行きがちかもしれないですが、『桜嵐記』は、衣装や舞台美術、照明も非常に美しく、『舞台とは総合芸術である』ということを実感していただけると思いますので、そちらにも注目していただけたら嬉しいです。中でも、衣装は本当にとても美しい着物を用意していただいて、地紋など細かい部分も映像でしたらご覧いただけると思いますし、私個人で言えば、メイクも非常にこだわって、紅の差し方、赤の出方など、綺麗に見えるよう研究しました。化粧命です(笑)。和物の作品は、やっぱりメイクがいかに美しく見えるかというのも、一つ大事なところだと思っていまして、すごくこだわりました。そのあたりも、映像作品の方がより鮮明に見ていただけるので、ぜひ注目していただけたらと思います」

――最後に番組をご覧になる皆さまへメッセージをお願いします
珠城「今回、本当に多くの皆さまがたくさんの質問やご意見を番組へ寄せてくださったみたいで、こんなに『桜嵐記』という作品を広く深く愛してくださっている方がいらっしゃって、しかも私自身が退団してから2年も経つのにお心を寄せてくださっているというのが、個人的にはとても嬉しく思いました。自分にとっても大切な作品ですが、皆さまにとっても、すごく大切な作品だったということを、この機会に知ることができて、本当に良かったなと思っています。中井さんとのお話は、番組2本分ぐらいのボリュームになるほどに盛り上がってしまいましたが、1本分に凝縮されていますので(笑)、ぜひ楽しみにご覧いただけたら嬉しいです」

文・取材・撮影=中村実香
メイク=河上智美【Rouxda.】
スタイリスト=久保コウヘイ

<衣装クレジット>
ジレ¥123,200(デサ ナインティーンセブンティトゥー)
シャツ¥22,000(デミルクス ビームス)
パンツ¥35,200(エッフェ ビームス/すべてビームス公式オンラインショップwww.beams.co.jp)
イヤリング¥7,020
リング¥5,400(ともにアビステ☎︎03-3401-7124)

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放送情報

【華麗なる宝塚歌劇の世界~Season5~】 『桜嵐記』(‘21年月組 宝塚大劇場)

出演:珠城りょう/美園さくら/月城かなと ほか ※本編前後に解説付き ※番組ゲスト:珠城りょう

放送日時:8月21日(月)22:00~
放送チャンネル:時代劇専門チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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