万城目学の独特の世界観を堤真一綾瀬はるか岡田将生がが見事に表現した「プリンセス トヨトミ」

堤真一、綾瀬はるか、岡田将生という、現在の日本映画界ではなくてはならない存在の俳優たちがメインキャストとしてスクリーンに登場する映画「プリンセス トヨトミ」。「鹿男あをによし」、「鴨川ホルモー」と関西三部作と呼ばれた万城目学のベストセラー小説を元に、映像ならではの大胆な改変も大きな話題を呼んだ。

堤演じる"鬼の松平"と呼ばれる超エリート会計検査院の調査官、松平の部下である"ミラクル鳥居"役の綾瀬はるか、鳥居の後輩であるクールなイケメン調査官・旭ゲンズブール役の岡田。この3人が、謎多き財団法人「OJO」の調査を開始すると、とんでもない歴史的事実に直面する...という物語だ。

スーツ姿の綾瀬はるか
スーツ姿の綾瀬はるか

(C)2011 フジテレビジョン 関西テレビ放送 東宝

ストーリーの骨子は、1615年の大坂夏の陣で滅亡したと思われた豊臣家の末裔が、後にも生き残っていて、その系譜をしっかり守ろうとする組織として、秘密裏に独立した「大阪国」が存在。そこにまつわる人々の思いが描かれる......というもの。

パッケージングは「壮大な歴史ミステリー」と銘打たれているが、そこは情緒あふれる芝居が得意な堤が主演。"鬼の松平"などという仰々しいキャッチフレーズの役柄を演じているが、しっかりと人情をしみ込ませているので、謎の部分よりもヒューマンストーリーとしての比重が大きい。

さらに近年はアクション女優という地位も確立している綾瀬が、コミカルな部分を担当し、作品の弛緩剤となっている。岡田演じるゲンズブールが常に「何で鳥居さんと組んでいるんですか?」と松平に問いかけるように、超切れ者である松平のパートナーとしてはあまりにも頼りない鳥居だが、綾瀬ならではのチャーミングさで、コンビとしての説得力を持たせている。

圧倒的なビジュアルを持つ岡田は、その容姿を活かした役ばかりではなく、数々の作品で癖のある役を好演してきているが、本作でも、やや鼻持ちならないクールさを持ちつつも、堤や綾瀬との間で絶妙なハブになるような芝居を見せている。

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放送情報【スカパー!】

プリンセス トヨトミ
放送日時:4月29日(月)14:30~
放送チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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