7月4日に坂東祐大とコラボレーションした新曲「創造」を配信リリースしたアイナ・ジ・エンド。楽器を持たないパンクバンド・BiSHを経て、2021年からソロ活動を本格始動、今年9月にはソロとして初の日本武道館ライブも控え、アーティストとして活躍する一方で、2022年には日本初上演となるブロードウェイミュージカル「ジャニス」で主演を務めるなど、マルチな才能を発揮している。
そんな表現者として大きな注目を集めるアイナが映画初主演を果たした作品が「キリエのうた」(2023年)だ。8月4日(日)にWOWOWシネマで放送される本作の監督は、初長編「Love Letter」(1995年)でアジア各国の熱狂的なファンを獲得した岩井俊二。「スワロウテイル」(1996年)、「リリイ・シュシュのすべて」(2001年)に続き小林武史が音楽を手がけ、再びタッグを組んだ。
路上で歌う住所不定の女性ミュージシャン・キリエは、歌うことでしか"声"を出せず、孤独な日々を送る。ある夜、過去と名前を捨てたという謎めいた女性・イッコがキリエの歌を聞いて声をかけ、自らマネジャーを買って出る。
キリエを演じたアイナは、自ら歌う詞と曲を書き下ろし本作のために6曲を制作。"岩井ワールド"と称される独特の世界観の中で、主題歌・カバー曲を含め圧巻の歌声を披露した。序盤のイッコとの出会いのシーンで彼女が歌い出した瞬間に、どこか切なく儚げだが確かな存在感に圧倒され、物語に惹き込まれていく。
歌だけが自分の居場所で、歌うことで自分を表現するキリエの強さと弱さが、アイナから滲み出る思いに重なる。初主演に加えて一人二役にも挑戦したアイナは、第47回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞するなど本作での演技が高く評価され、映像作品でも鮮烈な印象を残した。時代を震わす作品を世に送り出してきた岩井監督が彼女の稀有な才能に惚れ込んでのキャスティングに、初主演ながら見事に応えている。
放送情報【スカパー!】
キリエのうた
放送日時:2024年8月4日(日)21:00~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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