――今回、世代を超えてさまざまなキャストが出演されますが、若い俳優さんから学ぶこと、感じること、発見も多いものなのですか?
「もう今はそれしかないですよ。『とにかく現場に来たい』、『仕事が欲しい』、『現場が楽しい』という思いとか、一生懸命さとか、そういったエネルギーをもらっています。(若手の俳優は)一か八かでやってくるから、初めて見る演技ばかりじゃないですか。俺なんか60歳過ぎちゃっているし、色々(作品に)出ちゃっているから、年齢と共に新しいものを出すのが難しい。なるべく過去にやらなかった表現をしようと思っても、なかなか出てこないんですよね。だから若者と会って、吸収することはたくさんありますね」
――まさにエンタメが詰まった三谷作品。最後に「スオミの話をしよう」では、特にどんなところに面白さや魅力を感じたのか教えてください。
「とにかく設定が面白いです。まさみちゃんも5種類の女性を演じているので、七変化のように変わる姿も魅力だし、スオミが消えて右往左往する元旦那たち、刑事の小磯杜夫(瀬戸康史)、寒川の秘書・乙骨直虎(戸塚純貴)がバタバタしている様子、薊(宮澤エマ)たちのやりとりも面白い。とにかく達者な人たちがいっぱい出るなかに、三谷さんの脚本が乗っかって、どう面白くなるのか...そこが見どころだと思います」
撮影・文=浜瀬将樹
映画情報
映画「スオミの話をしよう」
2024年9月13日(金) 全国ロードショー
監督・脚本:三谷幸喜
出演:長澤まさみ、遠藤憲一、松坂桃李、小林隆、西島秀俊、坂東彌十郎ほか
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