「TAXMEN」で見せた俳優・安田顕が併せ持つ「面白味」と「凄味」

「TAXMEN」
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俳優・安田顕が世間に広く知られるようになったのはいつ頃からか。ここ数年のTVドラマだけでも、安田はヒット作や話題作に立て続けに出演している。2015年「下町ロケット」の職人肌の研究者、2016年「重版出来!」のドライでニヒルな編集者、2017年「小さな巨人」の熱い所轄署刑事、そして2018年「正義のセ」の神経質そうな検察事務官。いずれの作品でもどこかクセのある人物像を見事に作り上げ、確かな演技力を証明してきた。また、6月8日(金)公開の映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』では榮倉奈々とW主演を務めている。

安田は北海学園大学在学中に演劇の世界に飛び込み、1996年結成の演劇ユニット・TEAM NACSに参加し、俳優としてのキャリアを本格的にスタートさせた。一方で、同じくTEAM NACSの大泉洋が出演していた伝説のローカルバラエティ番組「水曜どうでしょう」にも準レギュラー的なポジションで出演。TEAM NACSとしても「ハナタレナックス」という冠バラエティ番組を持つほどの支持を得る。北海道で絶大な人気を誇る演劇ユニットとバラエティ番組。この2つを行き来する日々を北の大地で送りながら、安田はTEAM NACSと共に東京進出の足掛かりをつかんだのだ。

「TAXMEN」

(C) 2010 Sony Music Entertainment(Japan) Inc, All rights reserved.

演劇とバラエティを行き来する、という言い方には小器用に立ち回るイメージがあるが、安田はそんな小器用さとはおそらく無縁だ。舞台でもバラエティでも、ただひたすら実直に、任された役回りに向き合ってきたに過ぎない。その真っ直ぐな心持ちがバラエティでは「面白味」を生み、芝居においてはある種の「凄味」を安田の身にまとわせることにつながっている。

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(C) 2010 Sony Music Entertainment(Japan) Inc, All rights reserved.

そして、今回ホームドラマチャンネルで放送される「TAXMEN」は2010年の作品で、安田顕と井上正大の主演作。あらゆるものに理不尽な税金がかけられた近未来を舞台に、税金の取り立てにいそしむ捜査官の活躍を描くバディものだ。監督の三木康一郎は、最近では中条あやみ主演の映画『覆面系ノイズ』や桐谷美玲主演の『リベンジgirl』を手掛けている。旬のヒロインを据えた三木のフィルモグラフィーを見ると、安田との組み合わせには意外さも感じるが、三木のもう1つの顔はバラエティ番組の演出家。バラエティと芝居それぞれの良さを知る三木は、安田の「面白味」と「凄味」を引き出しながら、シニカルかつコミカルな「TAXMEN」の世界を描いていく。そこには演技派俳優として成長を続ける安田顕が、今と同じように実直に役と向き合う姿が見て取れるだろう。

文=editaholic

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放送情報

TAXMEN

放送日時:2018年6月19日(火)01:45~

チャンネル:ホームドラマチャンネル 韓流・時代劇・国内ドラマ

※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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