舘ひろし渡哲也が共演し、「大都会」シリーズの系譜を受け継いだドラマ「代表取締役刑事」

(C)石原音楽出版社

ドラマの舞台は東京下町を管轄する警察署である辰巳署。橘謙司(渡哲也)が課長を務める刑事防犯課は、捜査係長の兵頭真(舘ひろし)を筆頭に、心優しき個性豊かな刑事たちが集結。彼らは日々、さまざまな事件を捜査していたが、物語は橘が記す捜査日誌を通じて語られる。共演は高松英郎、川野太郎、谷川竜、池田政典、沖田浩之ら。ちなみに「代表取締役刑事」というタイトルには「社会において市民を守る刑事は、企業で社員を守る代表取締役と同じ」という意味が込められている。

本作のメインライターを務めたのは、ドラマ「傷だらけの天使」や映画「異人たちとの夏」などで知られる人気脚本家・市川森一。初回の「昨日・今日・明日」をはじめ、「家族の肖像」「風と共に去りぬ」「哀愁」「男と女」「大人は判ってくれない」など、映画のタイトルから引用されているのも注目のポイント。また、事務所独立後、久々のテレビ復帰となった小柳ルミ子、石原軍団とはレギュラー出演をしていた「西部警察」以来、8年ぶりの共演となった三浦友和など、次々と登場するゲストも話題となった。さらに本ドラマの主題歌はB'zの稲葉浩志が作詞、松本孝弘が作曲を担当した、ギタリスト安宅美春のデビューシングル「孤独のRunaway」。疾走感あふれるナンバーがドラマを盛り上げた。

舘が石原プロに入社したのは1983年2月8日のこと。もともとはロックグループ「クールス」のヴォーカルから映画界に進出し、1976年の映画「暴力教室」でスクリーンデビューを果たした。石原プロからは「大都会PARTⅢ」の際にオファーを受けたこともあったというが、この時は断ったという。だがそれから1年後、あらためて「西部警察」の巽総太郎刑事役で出演。そこでは半年の出演で殉職降板となったが、1年後には別人の鳩村英次役でシリーズカムバック。一躍俳優として注目の存在となった。

(C)石原音楽出版社

そんな舘にとって俳優・渡哲也はあこがれであった。「西部警察」DVDでのインタビュー内でも「僕の俳優人生の中で、最初にちゃんと認めてくれたのが渡だった気がするんです。俳優なんて単純なもんで、自分を認めてくれる人のためには死んでもいいと思うわけじゃないですか」と語っていた舘。2021年の石原プロ解散後は、舘プロを立ちあげて活動を行っているが、そんな彼の俳優人生からは、石原裕次郎から渡哲也へ、そして渡哲也から舘ひろしへと、脈々と受け継がれた哲学を感じさせる。

文=壬生智裕

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放送情報【スカパー!】

代表取締役刑事
放送日時:10月27日(日)02:00~
放送チャンネル:ホームドラマチャンネル 韓流・時代劇・国内ドラマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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