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二階堂ふみが無邪気ながらも、怪しげな色香を漂わせる作品「蜜のあわれ」

俳優

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「蜜のあわれ」は2016年に公開された映画で室生犀星(むろうさいせい)の同名小説をベースに石井岳龍が監督を務め制作された。原作小説は会話だけになっているため、映像としてスクリーンに映し出されることで新たな発見をした既存のファンもきっといたであろう。

ストーリーは「おじさま」と呼ばれる大杉漣演じる老作家が二階堂ふみ演じる赤子と暮らした一抹の日々が描かれる。物語の大きなポイントは赤子が金魚であるということ。赤子は普通の人にはわからないが、金魚が擬人化した年齢不詳の人間なのである。そんな赤子は偶々出会ったおじさまの過去の幽霊に恋という概念を教えられる。そうしておじさまの恋人になる!と決めた赤子を老作家は受け入れる。老作家と金魚。奇妙な関係性は恋人の器には収まらない日々を2人に過ごさせようとしていた。

この作品は何と言っても二階堂の芝居が光っている。作中で赤子はその名前通り同じ赤い衣装しか着用していない。しかし、当時まだ20代前半の二階堂は色香を纏う、同時にその魅せ方を熟知しており子供と親ほど年の離れたおじさまが惚れてしまうのも納得できるほどの蠱惑的な立ち振る舞いをみせている。

加えて、赤子は年齢不詳だが子供じみた行動を取ることが多々ある。それは金魚から人間になったことで教育課程を踏んでいないのだから至極当然で、その幼稚さを色香と共存させていることは驚嘆に値するだろう。先ほども書いた通り二階堂は20代前半であったのだ。

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放送情報【スカパー!】

蜜のあわれ
放送日時:3月30日(日)00:15~
放送チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

詳しくは
こちら

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